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2014年5月16日 (金)

在京民放キー局、3社増益:テレ朝は最高益

在京民放キー局5社の2014年3月期決算が5月15日、出そろった。景気回復で広告収入が増え、3社が増益、1社が黒字転換した。テレビ朝日ホールディングス(HD)は高視聴率を背景に売上高と純利益が過去最高となった。
フジ・メディアHDを除く4社で、番組と番組の間に流すスポットCMの広告収入が伸びた。日本テレビHDは情報番組「ヒルナンデス!」など平日の同じ時 間に放送する帯番組を中心に視聴率がよく、スポット収入で前年首位のフジを逆転。テレビ朝日もドラマ「相棒」や「報道ステーション」などプライムタイム(午後7~11時)番組が好調で、過去最高となった。(朝日新聞:5月15日)


テレビ局について考える。


在京民放キー局5社の2014年3月期決算をまとめて比較する。カッコ内は前期比で単位は%である。

■ 在京民放キー局5社2014年3月期決算 (単位:百万円)
               売上高        営業利益        経常利益        純利益 
  フジ・メディア    642,145 ( 1.6 )   31,527 ( ▼16.2 )   34,838 ( ▼26.2 )  17,282 ( ▼44.8 )
  TBS         354,338 ( 0.6 )   15,696 ( ▼3.0 )    18,096 ( 2.4 )     9,644 (  5.1 )
  日本TV       341,720 ( 4.7 )   40,089 ( 13.2 )     47,845 ( 13.4 )    27,827 ( 10.1 )
  テレビ朝日     267,928 ( 5.6 )   17,748 ( 32.3 )    19,751 ( 25.7 )    11,678 ( 29.3 )
  テレビ東京     120,696 ( 4.6 )    4,756 ( 173.9 )     5,113 ( 147.3 )    2,797 ( ― )

会社はすべてホールディングカンパニーである。フジ・メディアはニッポン放送を、TBSはTBSラジオを事業会社に持つが、他の会社は100%出資のラジオ会社を持たない。ラジオ会社の売上高は、ニッポン放送が 192億円(2013年3月期)、TBSラジオが 108億円(2013年3月期)であるから、ラジオ事業の割合は小さい。
総務省の統計によると、地上波の放送事業者の年間売上高は2兆2,502億円(2011年)で横ばいかやや減少している。この他にNHKの約6,900億円がある。在京民放キー5社の合計が1兆7,000億円を超えるから、全国の 3/4を在京局で抑えているということになる。関西の局がどのくらいの売上高なのかが気になったので調べてみた。最新の売上高を調べるまでもないと思うので、データは少々古い。

■ 関西の主要放送局の売上高 (単位:百万円)
  朝日放送     78,162 (2012年)
  毎日放送     63,165 (2012年)
  読売テレビ    58,311 (2012年)
  関西テレビ    61,958 (2011年)
  テレビ大阪    12,280 (2011年)

この合計で2,700億円である。もう少し放送局はあるが、関西の規模が在京局に比べ小さいのは明らかである。この関西の放送局の番組自主制作の割合は半分くらいと言われる。つまり残りは在京局から調達するということである。関西でこのくらいであるから、地方の民放局では規模は更に小さくなり、在京局からの調達割合が大きくなるということになる。

この国の人口が増えることは期待できず、よって広告料収入が将来伸びる可能性も乏しい。少なくともこの十年横ばい状態なら、この先の十年もそのくらいと思う方が良いだろう。少なくとも四マスといわれる媒体の中心がテレビであった時代に変化が生じているのは確かだろう。四マスの新聞と雑誌が発行部数に苦しんでいて、ラジオはテレビに取って代わられたのが半世紀前となれば、四マスが広告の中心という考えが将来の姿として正しくないのかもしれない。インターネットが広告の中心になるというのは難しいと思うが、テレビの地盤沈下は進みそうである。
在京民放キーでは広告収入に依存しないで収入を得るとなると、制作した番組を売ることになる。権利関係が厳しくなっている中で海外に売るのは大変そうである。『おしん』がいろいろな国に放送されているから、市場性がない訳ではないだろうが、売り易いものとそうでないものはあるだろう。大変な世の中である。
売上セグメントの比較は次回に送ることとする。


十年以上前からテレビ局の経営が難しくのに、誰もそう思っていないことが悲劇的である。

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