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2014年5月30日 (金)

たばこ出店規制を強化へ コンビニ出店に影響も

財務省は5月30日、たばこを売る店を新たに出す時の規制を8月から強化する方針を明らかにした。零細のたばこ店を守るのが目的だが、コンビニなどの出店計画に影響が出る可能性もある。
財務相の諮問機関「財政制度等審議会」の分科会に規制強化案を示した。人口50万人以上の指定都市にある市街地の場合、たばこを扱う店を出そうとしても100メートル以内に別の販売店があると出店できない。しかし、そのお店の販売本数が1カ月で2万5千本未満と規模が小さければ、出店できるという特例がある。この特例の条件を、8月からは「1万5,000本未満(市街地の場合)」に狭めることで、新規出店できない地域を広げる。特例の条件は「繁華街」「住宅地」など場所によって異なるが、どの場所でも特例扱いは減る。 2012年度の新規店5,478店のうち812店で特例が適用された。新基準では、これが3割ほど減るとみられている。その結果、たばこを扱うコンビニを出せる地域が狭まる。 (朝日新聞:5月30日)


たばこ販売について考える。


コンビニエンスストアのたばこ販売は、非食品として扱われる。コンビニエンスストアの売上高と非食品の割合がどのように推移しているかを日本フランチャイズチェーン協会の資料からまとめた結果を下に示す。

■ コンビニエンスストアの売上高などと販売構成比推移 (出所:日本フランチャイズチェーン協会)
   年   売上高(百万円) 店舗数(店)  客数(千人) 客単価(円)  日配食品 加工食品 非食品 サービス
  2008年   7,857,071   41,714   13,282,373     592      34.9    30.7    30.2    4.2
  2009年   7,904,194   42,629   13,660,742     579      33.9    29.9    31.9    4.3
  2010年   8,017,531   43,372   13,892,084     577      33.8    29.7    32.1    4.5
  2011年   8,646,927   44,397   14,287,098     605      32.8    27.7    34.7    4.4
  2012年   9,027,205   46,905   14,901,828     606      33.7    27.6    34.1    4.6
  2013年   9,385,952   49,323   15,496,292     606      34.8    27.2    32.9    5.0

非食品の構成割合は三割強だが、金額にすれば伸びている。金額を算出すると下のようになる。

■ コンビニエンスストアの非食品売上高推移 (単位:百万円)
   年       金額
  2006年    1,796,453
  2007年    2,047,962
  2008年    2,370,871
  2009年    2,521,438
  2010年    2,572,759
  2011年    3,000,484
  2012年    3,078,277
  2013年    3,092,280

2008年3月にタスポが導入され、2008年7月以降タスポによる成人識別が必要となった。たばこは定価販売であるし、カードを作るのは無料とは言え手間が掛ることなので、自販機で買うのを止めてコンビニエンスストアでの購入に切り替える客が多くなったことで、たばこを含む非食品の売り上げが伸びた。タスポの影響がないと考えられる2007年以前に比べ金額が増えているのが確認できる。
ファミリーマートの決算資料によるとたばこの売上は全体の16%とある。ということは非食品売上高の半分がたばこと推定される。非食品として扱われるのはたばこの他、雑誌、書籍、新聞、衣料品、文房具、玩具、乾電池、切手といったものがある。雑誌、新聞が金額としては多そうな気がする。週刊誌と月刊誌の国内市場は1兆円くらいだから、コンビニエンスストアの扱いが半分あるとして、その他もろもろ集めてたばこ以外が1兆円と考える。雑誌も新聞も減少傾向の商品であるから、非食品売上が伸びているのはたばこということになる。
そこで日本のたばこ販売状況を確認する。資料は日本たばこ協会によった。結果を下に示す。

■ 日本のたばこ販売推移 (出所:日本たばこ協会
  西暦  販売数量(億本) 年販売代金(億円)
  1990    3,220       35,951
  1991    3,283       36,965
  1992    3,289       37,216
  1993    3,326       37,817
  1994    3,344       38,183
  1995    3,347       38,327
  1996    3,483       39,992
  1997    3,280       38,971
  1998    3,366       40,899
  1999    3,322       42,600
  2000    3,245       41,681
  2001    3,193       41,037
  2002    3,126       40,187
  2003    2,994       40,660
  2004    2,926       40,682
  2005    2,852       39,694
  2006    2,700       39,820
  2007    2,585       39,131
  2008    2,458       37,270
  2009    2,339       35,460
  2010    2,102       36,163
  2011    1,975       41,080
  2012    1,951       40,465
  2013    1,969       40,744

本数は税制の変更もあり減少傾向にある。1996年の四割減というのは市場環境は厳しいものがある。しかし、価格が上がったことで2000年に近い水準にあることから、たなこは止め難い部分があるといえる。
たなこの販売店の設置は、下記のような距離に従っているものが認可される。

■ 環境区分地域区分 (単位:メートル)
              繁華街(A)  繁華街(B)  市街地  住宅地(A) 住宅地(B)
  指定都市         25      50       100     200     300
  市制施行地       50     100      150     200     300
  町村制施行地      -      -       150     200     300

繁華街では近接して良いが、郊外では離れていないと認可されない。規則には例外規定がなされていて、実質的に営業していない状況を想定して出店を認可することとなっている。許認可業務では既得権益の保護を重視する一方で、権利の濫用が行われないようにするというバランスを取るものである。今回の変更は、たばこの販売本数が減少している中で、本数規定を変更しないのは既存販売店に不利になると考えた結果と理解できる。コンビニエンスストアに関連した犯罪、もちろん店が被害者になるのだが、野放図にコンビニエンスストアの出店がなされることに一定の制限を掛けないと、不利益が生じる心配を考えたのかもしれない。まあ、財務省なのでこれまで徴税に貢献したたばこ屋を守ろうという程度の話かもしれない。コンビニエンスストアは売上と利益が読み易いたばこの販売抜きでの出店計画は苦しいだろうと思われる。たばこ有りでも無茶な計画を当然のように通しているから、コンビニエンスストア本部は理性的な対応をした方が良い時期には来ていると言える。


アクセス数が2万を超えていた。PC故障に絡んで気が付かなかった。

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