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2014年4月21日 (月)

九州の市町村ごとの医師数比較

先日東北の市町村別医師数比較を行った。九州の状況を確認する。


全国の都道府県別人口10万人当たりの医師数を確認した際、西高東低であることが分かった。東北の市町村単位で同じく医師数を確認したところ、医師が極端に少ない地域が存在していた。そこで、県単位では医師数が多いことが確認されている九州について東北と同じ方法で集計してみることにした。医師数は厚生労働省発表の2010年の医師数により、市町村の人口は2014年4月の数字を用いた。
九州地方と東北地方の各県の比較を下に示す。

■ 九州地方と東北地方の各県の医師数と人口
   県名    医師数     人口   10万人医師数  市町村数
  福岡県    14,630    4,998,649    292.7      60
  佐賀県    2,180     877,436    248.5      20
  長崎県    4,062    1,503,658    270.1      21
  熊本県    4,925    1,873,441    262.9      45
  大分県    3,064    1,233,507    248.4      18
  宮崎県    2,653    1,156,155    229.5      26
  鹿児島県   4,135    1,770,109    233.6      43
  ---------------------------------------------------
  青森県    2,636    1,463,999    180.1      40
  岩手県    2,576    1,403,749    183.5      33
  宮城県    5,235    2,354,595    222.3      35
  秋田県    2,320    1,085,644    213.7      25
  山形県    2,589    1,223,739    211.6      35
  福島県    3,905    2,098,835    186.1      59

福岡県が人口が多く、佐賀県が少ないが、全体的には似たような規模の県であることが確認できる。市町村の数は九州でやや少ない傾向がある。比較対象としては悪くないと考える。
九州の市町村別の人口10万人当たりの医師数を図にした結果を下に示す。


Kyusyu色分けした各県の縮尺が微妙に異なり、実際の地図とのずれが生じているのを予めご容赦願う。上図で灰色の線が白地図の陸部の境界になるが、ずれがあることは無視して貰うこととする。
東北地方の確認で存在した無医村は、熊本県の五木村 、鹿児島県の三島村、十島村の3村である。1人なのが福岡県の東峰村、赤村、熊本県の山江村、球磨村、宮崎県の木城町、鹿児島県の大和村、宇検村、伊仙町である。
島嶼部を別にして、熊本県の阿蘇から宮崎県の高千穂にかけての山深い地域(中央付近の青色の大きなエリア)で医師数が少ないと想像したが、この地域より低いがあった。島嶼部で少ないのは、上記で三島村、十島村、大和村、宇検村、伊仙町(いずれも鹿児島県) が該当する。大和村、宇検村は奄美市(医師数125人)に、伊仙町は徳之島町(19)が同じ島にあり、こちらは医師数がある程度あるが、三島村、十島村は陸上で接している市町村はない。三島村は三つの島から、十島村は有人の七つの島と、無人の五つの島で構成される。もっとも驚いたのが、三島村(人口377人)、十島村(663人)は村役場が鹿児島市にあることである。県や国との交渉が必要な事項が多く、利便性を考えるとそうなるのだろうが、それで良いのかと疑問も持つ。当然のことながら役場に勤める職員は鹿児島市に居住する者が多いだろう。新島の村役場を調布市に置くと言ったら反対されるだろうが、村の規模の違いがあるからそれほど単純ではないし、そもそも調布ではなく下田だという意見の方が正しそうである。無理な比較はここまでとして先に進める。
熊本県の0人、1人村は鹿児島県側に近い南側である。福岡県についても、大分県側の内陸部である。県の中心から離れた地域で少ない傾向と言える。例外としては、宮崎県の木城町が県の中央に位置しているが、山が多い地域になっていることが影響しているのだろう。

まとめると九州の方が医師数が確保されていることが確認できたが、地域によって医師数が不足していると思われるところもあった。医師数の少ない地域は交通の便も悪いことが多く、実際に患者が発生した場合の対応には問題があるだろうと想像される。
10万人当たりの医師数での比較では見かけ上高い数字が示されることも確認された。都道府県に一つは医学部があり、大学病院が設置されている。大学は人口の多い地域にあることば多いが、いろいろな事情によりその周辺の市にあることもある。大分県由布市の710万人当たり医師数は、1343と著しく高い。これは比較的人口が少ない36,704人の市に、大学病院があることが影響している。また、佐賀県嬉野市は人口3万人余りで、国立病院機構嬉野医療センターという大きな施設が存在するので423と高い数字になっている。人口の少ない地域で数人の医師によって名目上高い数値になっていても、一人が廃業するだけで大きく変化するし、平成の合併で市町村の面積が大きくなっているケースが見掛けられ、単純な数字の比較だけで分かった気になるのは危険であるということは確かであるようだ。


村内に村役場がないというのはショックである。

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