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2014年4月 4日 (金)

米国産ソバ2割高、14年産対日、主産地が牧草シフト、読めぬ国産、確保を優先。

2014年産の米国産ソバ(玄ソバ)の日本向け価格が、前年比2割高で決まった。西海岸の主産地が乳製品高の影響で高値を付けた牧草の栽培を優先している。今年から補助金が減る国産ソバの生産量が見通しにくいこともあり、日本側も安定調達を優先して値上げを受け入れた。ソバ粉の値上がりにつながる可能性もある。
米国産は種まき前に年間を通した価格や調達数量を決める契約栽培が主流。2014年産の製粉会社向け価格は45キロ6,500円程度と2013年産と比べ1,000円(18%)高くなる見通し。2013年のソバ輸入量約4万トンのうち、中国産が6割、米国産は3割を占めた。
米国では6~7月に種をまき、10月ごろに収穫する。実際に日本に出回るのは秋以降になる。ソバの主産地のワシントン州は、飼料となる牧草の生産も盛んだ。牛乳などの乳製品は中国などの需要拡大で世界的に価格が上昇している。乳牛の飼育に必要な牧草も高値で取引されており「牧草の栽培を優先したい農家はソバの生産を敬遠している」(専門商社)。日本では2011年産から導入された戸別所得補償制度の影響で2012年産の生産量が前年比39%増えたが、2013年産は天候不順による不作で同26%減った。2014年産から補助金が減ることもあり生産量が読みにくい。「製粉会社は品質が安定した米国産を一定量確保したいとの意向が強い」(別の専門商社)ことも値上げ決着につながった。輸入品の主力で随時契約で調達することが多い中国産も円安などの影響で13年産が45キロ5千円前後と値上がり傾向にある。製粉会社からは「原料の値上がり分は製品価格に転嫁せざるを得ない」(大手製粉会社)との声が出ている。(日本経済新聞:4月2日)


そばについて考える。


そばの流通状況を理解していないので、状況の理解をまずする。農林水産省のデータから今回話題の玄ソバの輸入量と単価 (ソバは慣習で45kg当たり) を輸入国別に推移をまとめた。結果を下に示す。

Soba_2
輸入先としては中国産が多い。それに次いでアメリカ、カナダとなっている。近年はカナダからの輸入量は減少している。単価としては中国産が安かったものが値上がりして北米産に近付いた。国産は44千トンあるので中国産より多いが、玄ソバの単価は4倍前後高いことから、生そばに用いられることが多い。中国産は即席麺向け、北米産はセルフ式のそば店向けに使われることが多いという。

国内のソバの生産状況について確認する。まず生産地の分布を示す。

■ 国内のソバの生産地割合
  北海道    46%
  長野      8%
  茨城      6%
  福島      5%
  山形      5%
  その他    30%

圧倒的に北海道が多い。おおよそ半数が北海道産である。長野、福島、山形といったそばの名産地として観光案内に載っているような県が続いている。ソバ栽培で著しく収量を低下させる要素としては、開花直後に倒れること、霜にあたって枯れるというのが代表である。北海道で暴風があったとか、長野で例年より早い霜が降りたとかいうことは収量に影響が出る。品種改良もされているようだが、基本特性は変わらないものである。
穀物の米、小麦とソバの国内生産量と、面積当たりの収量の比較を下に示す。

■ 国内生産の米、小麦、ソバの生産量と面積当たり収量の比較
       国内生産量   10a当たり収量
        [千トン]     [kg/10a]
  米      8,523       530
  小麦     753       410
  ソバ      45       73

米に比べると小麦は1/10で、ソバはその1/20に近い少なさである。輸入量は米は少なく、小麦は国産の10倍程度 (5,970千トン) を輸入していて、ソバは国産の1.2倍程度を輸入している。国内消費全体としては、米と小麦が同じレベルで多く、ソバはその1/10程度である。収量も少ないことから、農業経営の中心にソバを置くというのは難しいだろう。
なお、米は日本全国で生産されているが、小麦の中心は北海道である。小麦の収穫時期に雨が降ると致命的な品質劣化 (芽が出る) が梅雨のない北海道では生じないということも理由である。

国内の生産量は特別多い作物ではないが、保護しないと絶える可能性も出てしまう。国内産の玄ソバ1kgで粉にすると600g程度になると言われる。5人前くらいの量になるが、玄ソバ段階の1人前が120円となる。これだと料理屋で食材に充てられる金額が販売価格の1/3という説に従えば、そこそこ高い店でないと使い難い価格になってしまう。季節物の要素もあるから、変動も生じやすいとなると仕入れ関係は注意して行わなければならないだろう。なくなったからといって困るというほど蕎麦好きでもないが、お祝い事でうどんを出されると少し違うと感じる程度の関東の人間ではある。競合相手が家畜飼料なら、国内のソバ栽培をもう少し保護してもよいように感じるのである。それにはいろいろと事情があるのだろうが、クジラの肉より多くの国民に縁がある食べ物だというのは間違いないだろう。


時そばが聞けなくなるというのは困るというのは少数意見か。

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