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2014年4月13日 (日)

理研の組織運営に弱さ

理化学研究所がSTAP(スタップ)細胞論文問題を受けて設置した外部有識者による改革委員会が4月13日、東京都内で2回目の会合を非公開で開いた。岸輝雄委員長(物質・材料研究機構前理事長)は会合後の記者会見で「(不正を防ぐ)規定は整備されているが、運営態勢が弱かったとの意見が出た」と述べ、実効性を確保する方策を検討する考えを示した。
生命科学分野の実験ノートの記載法、確認法の在り方や、研究成果の広報文を発表前にどこまでチェックするかという問題と併せ、5月連休明けに報告書をまとめる見通しという。(時事通信:4月13日) 


記者会見以降騒ぎが続くが、一回まとめて考える。


話題の中心はSTAP細胞があるか否かに移っているようだが、手順を踏んで解析すればおのずと明らかになるものだと考える。不確定さが残るのなら、現在の科学に置いて真でなかったという結論が確定する。それほどあわてる話でもないと思うが、少数意見だと理解する。
記者会見で小保方晴子がSTAP細胞の作り方を公表しないことに対して、反対意見が多くあるようだ。公表することはあり得ないのだが、あると信じているようだ。公表しないというより出来ないということの方が正しい。STAPが捏造という意味ではなく、理化学研究所に所属する研究者が、手続きを経ないで内部情報を公表すれば重大な問題になる。報道関係が期待するような内容を詳細に公表したのならば、例えば公表情報に関係する特許の出願は当然出来なくなる。最先端の研究機関である理研と研究者の間には秘密保持契約があるだろうから、一方的に破れば責任が問われる。確実に免職になる話だろう。理研への復帰を希望しているのであれば、話さないことを代理人と確認したことは容易に想像が付く。復帰はポーズで、本音はどこかの研究機関ということも可能性はあるだろうが、今それを口にすれば不利になること請け合いである。様々な交渉事がこの先あるのだから、表面上はソフトに整えるというのは依頼人の権利を守る代理人の仕事として適切な指示だろう。
内容の乏しい記者会見であるが、各局がテレビ番組を変更して中継したようで、社会的な関心が高。記者会見への出席者も一定の制限は加えたのだろうが、大きな混乱はなく多くの関係者の対応をしたようだ。代理人の立派な仕事に感服する。

実験ノートが2冊しかない話が質問され、他にもあるしハーバード時代にもあるという回答をした。実験ノートが少ない指摘はもっともな話だが、ハーバードにあるというのは巧妙な回答である。小保方が2冊しか理研に提出しなかったのは関係ないと考えたからという論理であるが、自分自身の正当性を主張するのに他の分を提出を躊躇う理由はない。証拠にならない程度の内容しかないからという理由なのだろう。ハーバードの方に関しては確信犯的な対応だと感じた。こっちは公表できないのを承知しているからである。ハーバードには理研に協力して自分たちの財産の価値を下げる理由など持ち合わせていない。無関係であるとすれば良い種類の話である。
ノートよりPCの方に記録するタイプの研究者であった可能性もある。しかし、画像ファイルを三年前のものと取り違える程度の管理能力しか持ち合わせていないのだから、こっちの方も当てにはなるまい。管理が酷かったことは本人も認めているのだから、管理から期待される新たな調査結果はないと考えてよさそうだ。記録は取らないタイプの研究者と素直に理解すれば良いとすることで済ませる。
小保方はSTAP細胞について間違いがないというなら、理研に情報提供するのが本筋で、レシピについて学会発表する希望があるなら、代理人はその部分の権利を確実なものにするのが仕事となる。小保方が研究者として生き残る道は、STAP細胞が存在する場合のみである。それが達成されれば、論文を撤回しても、理研に残れなくても、就職先は見つかる。逆の場合には、すべてが失われる。保守的な学会の世界で、作法を守らない者を仲間に加える理由はない。学会とはそういうものだろう。

今回の問題で理研の対応のまずさはいろいろあるが、最も悪いのが最終調査報告を早くに発表してしまったことである。小保方が日本の研究者の標準から距離のある性格を有していることは承知していたのだから、過去の経験に基く常識は通用しないことを自覚しなければならなかった。記録を残さないとか、コピー・ペイストを躊躇わずに行い、その行為に問題意識がないという事柄だけでも、旧来の研究者像とはかけ離れたものと認識できただろう。そんな外来種の研究者が何をしでかすか分からないのは当然である。分からないことが問題ではなく、分からないことを認識しなかったことが問題なのである。これが問題に対応するのが後手に回る要因になっている。分からない相手に対応するのだから、許される時間を最大に活用するのが定石だ。解答が分からないことこより、分かっていないことを分かったつもりでいる方が深刻な事故を引き起こすものである。野依理事長は、こんな小僧相手で晩節を汚すことなど想像だに出来なかったろうが、事故とはそういうものである。


研究職に多様性を求めるなら、少し怪しい人間が入ることくらい想定内にして置くものだ。

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