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2014年4月17日 (木)

東北地方の市町村別医師数比較

先日扱った福島県の市町村別の医師数を東北全体に拡大して考えてみる。


東北の各県の医師数を市町村別に比較することを行った。まず、全国平均と各県の数値を比較する。全国平均は厚生労働省の2006年の発表値で、各県の値は2010年の医師数と2014年の人口で計算している。結果を下に示す。

■ 全国平均と東北各県の人口10万人当たりの医師数
   全国      206.3
  青森県     180.1
  岩手県     183.5
  宮城県     222.3
  秋田県     213.7
  山形県     211.6
  福島県     186.1

青森、岩手、福島の三県が同じレベルで全国平均より一割少なく、他の件が全国平均を上回るレベルにある。これを確認した上で各県の市町村の10万人当たりの医師数を図示した。色分けは全国平均レベルの200超、それに劣る150超、以下50刻みとした。各県の地図を組み合わせた都合で、縮尺が合わずに形が悪くなっている点はご容赦願うこととする。結果を下に示す。

■ 東北各県の市町村別医師数の分布
Tohoku 黄緑色で表わされる地域が極端に医師数が少ない地域である。人口1,000人の村の場合、医師が1人であると100となるから過疎の村では医師がいるかいないかの判断に近い。参考の為に、各県で医師数の最大と最小の市町村の値と、各県の市町村の人口の平均値をまとめたのを下に示す。

■ 各県の市町村の人口当たりの医師数が最大と最小の市町村平均人口
            最大     最小    市町村平均人口
  青森県     417.4      0      36,600
  岩手県     418.9     18.9     42,538
  宮城県     372.7     32.5     34,638
  秋田県     351.8      0      46,809
  山形県     527.6     16.4     34,964
  福島県     395.7      0      35,573

市町村の平均にあまり意味はないのだが、平成の合併により小さな町村が減ったということは確認できる。4万人前後の人口がある市町村というのが代表的な規模である。医師数が 0 の町村は 7 あった。町村名と人口を下に示す。

■ 医師数0の町村名と人口
  西目屋村   1,765
  佐井村     2,970
  藤里町     4,498
  大玉村     8,412
  北塩原村   3,464
  湯川村     3,633
  葛尾村     1,627

人口は少ない方だが、大玉村のようにそれほど少なくないように思える村もある。この村は福島県にあり、人口の多い郡山市と二本松市に近い。人口の多い地域は本宮市に接しているので、こちらの医院を利用することになるのだろう。なお、大玉村には歯科医院は存在する。

上の図で青森、岩手、福島には極端に医師が少ない地域が存在している。その地域は山間部で人口の少ないことが多いと思われる。逆にどの県でも医学部の大学病院のある地域は医師数が極端に多くなる。以前は、大学の所謂医局の存在により、大学病院や周辺の中核病院への医師の派遣が機能していたが、2004年の研修医制度の変更の影響により医局の権威が以前のように通じなくなっているようだ。医局の力を削というのがぐ厚生労働省の狙いであったのだから、その部分については効果があったといえるのだが、地域医療の弱体化は否めず、それに対する解答を提示できないでいるのが現在の状況だろう。
そうしてみると、最近話題になる医師の増員の話も、大学と厚生労働省の綱引きが場所を変えて続いているとも読める。医師数の不足というより、専攻や地域に問題がありダブつく専攻・地域も見られる。大学の授業料と社会的な地位、最先端の医療に接することが可能な環境といった、医師の卵に対する懐のケアと、医師になってからのプライドの保護を手当しなければならないと感じる。高い金を払って医師になって、安い給料で否かで働けというのは受け入れ難いだろう。安い金で医師になったから田舎で働けと命じるのは、特別な条件が提示されなければ受け入れ難いだろう。
金儲けだけが人生ではないというのは、懐にダメージを受けない範囲で言えるセリフである。しかし、金を与えたのだからと強いを拘束強いるのも如何なものかと思う。難しい問題である。


データをまとめるのが思いのほか早かったので、STAPの話にしようと思ったが、まとまりきらなかった。

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