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2014年3月18日 (火)

「ロッキー」を「ポッキー」に改名 イスラム圏も本家に

江崎グリコはチョコレート菓子「Pocky(ポッキー)」を、マレーシアではイスラム教徒に「pork(ポーク)」(豚肉)を連想させるとして、「Rocky(ロッキー)」と名前を変えて販売してきた。しかし、世界販売強化の一環で、「本家」の名前に戻すことにした。
グリコがマレーシアに進出したのは1970年代。進出検討当時、現地の販売代理店から「イスラムの国だし、ポッキーは、ブランド名を変えてはどうか」と提案があり、頭文字を「P」から「R」にして約40年間販売してきた。
ただ、グリコは東南アジアを中心にポッキーの世界販売を強化しており、統一的なPR戦略の展開を図っている。マレーシアでは消費者調査も実施。「ロッキーをポッキーに改めても売れ行きに問題がない」と判断した。実際、イスラム教徒が多いインドネシアでは「AKB48」の海外姉妹アイドルグループ「JKT48」を起用したテレビCMの効果などもあり、ポッキーの販売が伸びている。現在、マレーシアにはタイの工場から輸出しているが、ロッキーの生産は昨年末に終了した。今後はCMを大規模に展開するなど、マレーシアでのポッキー販売額を、2016年度に現在の3倍以上の10億円にするのが目標という。ポッキーは世界約30カ国で販売している。昨年の売上高は前年比3割増の約400億円だった。2020年に10億ドル(約1千億円)に引き上げ、米モンデリーズの「オレオ」やスイス・ネスレの「キットカット」といった世界ブランドの仲間入りをするのが目標だ。(朝日新聞:3月18日)


江崎グリコについて考える。


食品会社について疎いので、基本的な情報から確認することにする。まず、江崎グリコの決算推移を下に示す。

■ 江崎グリコ決算推移 (単位:百万円)
    期         売上高    営業利益   経常利益  当期純利益
  2013年3月期    293,002     4,540     6,452     3,287
  2012年3月期    289,980     4,738     5,252      242
  2011年3月期    284,048     9,997     10,600     3,785
  2010年3月期    284,536    11,805    12,388     7,031
  2009年3月期    289,015     6,401     7,196     -1,067
  2008年3月期    278,686     4,267     5,132     1,406
  2007年3月期    269,776     7,704     9,181     4,122
  2006年3月期    260,991     6,987     8,080     4,911
  2005年3月期    261,479     5,561     6,757     3,449
  2004年3月期    264,912     6,255     6,484     2,511
  2003年3月期    268,710     7,464     7,631     2,441
  2002年3月期    264,015     6,838     6,927     2,399

食料品は保守的なので、安定的な売上が期待できるようだ。しかし、嗜好性の高い商品の場合は値上げが即客離れにつながるという危険があるようなので、原材料費やエネルギーコストの上昇を価格に反映し難いという事情もあるようである。売上高が安定しているのに、営業利益が変動しているのはこの辺の要素も関わっているかもしれない。季節変動の影響の大きな会社があると聞くが、江崎グリコはこの代表的な会社であるという。四半期毎の決算を確認した。結果を下に示す。

■ 江崎グリコ四半期決算推移 (単位:百万円)
    期       売上高    営業利益   経常利益   当期純利益
  2014年Q3    76,518      2,498      3,155      2,093
  2014年Q2    91,269      5,971      6,419      4,036
  2014年Q1    78,415      3,813      4,271      3,552
  2013年Q4    68,412     -1,016      -324      -384
  2013年Q3    67,877       368      1,182       607
  2013年Q2    83,760      3,769      3,960      2,378
  2013年Q1    72,953      1,419      1,634       686
  2012年Q4    64,746     -2,923     -2,541     -2,825
  2012年Q3    67,898       622       538      -796
  2012年Q2    83,382      3,520      3,447      1,772
  2012年Q1    73,954      3,519      3,808      2,091
  2011年Q4    62,221     -1,482     -1,517     -2,281
  2011年Q3    66,954      2,198      2,350       409
  2011年Q2    83,241      5,965      6,078      3,399
  2011年Q1    71,632      3,316      3,689      2,258

売上高、営業利益の変動が大きいので、これがどんな事業要素によるものかに関心が向く。セグメント売上高の推移をグラフ化したものを下に示す。

Glico_2
主力の菓子の売上変動は安定している。変動しているのは冷菓である。このセグメントは第1四半期に伸びて第2四半期にピークを迎えて、その後大幅に減少するサイクルを繰り返している。つまり、四月から六月に増えて、七月から九月に最大になるというのは、冷たい食品では当然である。よって、十月以降寒くなると売上が減少する。実際、下半期は冷菓事業は赤字となることが多い。計算上は四半期に冷菓で130億円売上ないと赤字になるというイメージである。もっとも売上高の大きい第2四半期と、最も小さい第4四半期とで2.5倍から3倍の開きがある。冬に冷菓を売るというのは難しいが、冬に売れる別の商品を作るというのも簡単ではない。季節性の強い商品は、気候変動の影響を大きく受ける訳だから、その様な商品を増やせば投資上のリスクが拡大という解釈も成り立つだろう。最も現実的な対応策としては、季節が異なる地域に輸出するか、一定量を輸入する仕組みを構築することであるが、江崎グリコの海外売上高は一割未満で地域セグメント情報を公表していない。つまり、ポッキーの表記の問題というのは、ごく少量の売上の問題に過ぎないのだが、この会社をの将来成長させようとするなら、海外進出 (売るか作るかは任意に判断するとして) しかないようである。それを関係者に号令したのが、主力商品のポッキーの表記であると考えてよさそうだ。


当然のことながら、冷菓は冷夏の影響を受ける。グリコの経営にも影響する。

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