« ウクライナ情勢の緊迫化で商品相場上昇、米原油先物は5カ月半ぶり高値 | トップページ | リコー、部品事業を分社 10月めど »

2014年3月 5日 (水)

2%物価目標達成難しく、金融政策の是非議論に=武藤・大和総研理事長

大和総研の武藤敏郎理事長(元財務次官、日銀副総裁)は3月5日都内で講演し、4月の消費増税によって景気が腰折れる可能性は少ないとの見方を示した。
政府・日銀が掲げる2%の物価上昇率目標は達成が難しく、現在の金融政策の是非についても今後議論となるとの見通しを示した。武藤氏は、4月の増税について「景気の腰折れを懸念する人がいるが、その可能性は極めて低い」と述べた。ただ消費が持続的に増加するには賃金は所定内給与の上昇が重要と強調した。
日本経済の今後のリスクとして、
  1) 欧米経済が予想通りに回復しない、
  2) 中国当局が金融バブルの対応を誤り日本の1990年代のような停滞をまねく、
  3) 中東・東欧情勢次第で原油価格が高騰する可能性
─を挙げた。ただ最大のリスクとして日本政府の財政・金融政策の今後の動向を挙げ、「日銀が2%の物価目標の達成が難しいと判断して追加緩和に踏み切った場合、スムーズな出口戦略が問題」と指摘した。消費者物価指数は生鮮食品を除くコアCPIと、食料・エネルギーを除くコアコアCPIの差分をみると、輸入価格の上昇の寄与が大きいと指摘。需給ギャップ縮小による望ましい物価上昇が実現できるかがカギ、としつつ「2%の物価目標達成はハードルが高い」とし、現在の金融政策の是非について今後議論になるとの見通しを示した。
国債管理政策について、政府が2度にわたる消費税引き上げを含め、財政再建に対する強い姿勢を示し続ければ、「長期金利上昇などの問題は起きない」とした。もっとも、2020年に政府が掲げる財政均衡を実現しても、少子高齢化ですぐに基礎的収支(プライマリーバーランス)は悪化しかねないとして、長期的な人口政策の重要性を指摘した。(東京ロイター:3月5日)


日銀の要職の人の発言を考えることにする。


この手の要職にある人は、本音は別にあっても職責として発言しなければならいこともあるだろう。しかし、それでもそこまでは言えないだろうという線は守らないと、その職が軽くなって世の中に対する影響力も低下する。今回の副総裁の発言をなぞっていくと、2%の物価上昇率目標は達成が難しいのは確定したから今さら何か言えたものではない。達成しなかったことへの批判は好まないので、先の話題に切り替えて消費税増税の影響について話すことにした。増税で景気にブレーキが掛るというのは言ってはならないセリフなので、影響がないというのは決まったことである。よって、腰折れの可能性は極めて低いとなる。それだけだと楽観的な見方と指摘され言葉が軽くなるので、所定内給与の上昇が重要と付け加える。所定内給与の上昇は全体平均で消費税率を上回ることなど期待できないことは十分分かっているから、腰折れは程度はともかく発生するという見方をしていると想像される。企業にとって社員の基本給を上げるというのは、その後継続して負担が増えるのだから簡単に決断出来る話ではない。政府がガミガミ言って言うことをきくのは大企業で、その大企業とて非正規労働者を大量に使っている状態では、波及効果に自ずと限界がある。非正規労働者の賃金の方が、景気に連動して上げ下げ可能な気もするが、社員が戦力になるまでの時間を考慮したらそれほど単純には済ませないだろう。
更に但し書きが加わって、欧州経済はウクライナ情勢の影響を受けて順調に回復するという見方は立たないだろう。欧州で利用している天然ガスの三割がロシアからと仮定すれば、エネルギー価格の上昇はウクライナ絡みで確実に発生する。ウクライナで問題が収まる可能性はほぼないと見て良いだろう。ウクライナの問題の根っこは、国が経済的に破綻する問題であり、その一方で国のトップやそれに近い人が不正に蓄財することで国の秩序が壊れているということにある。経済破綻を修復するには、EUまたはロシアの協力が必要だが、どちらも手を出したくないだろうが、相手方が手を出すのは好まないだろう。国内の汚職問題は自国で解決可能であるが、それが出来ずに今日に至っていることを考えれば容易ではない。
中国のバブル崩壊は言われて久しい。発生するし、世界経済に影響するだろうが、中国はそれを隠すのだろう。これは予想不能のテーマである。東欧や中東での紛争による原油価格高騰というのは、紛争はともかく原油価格は上がるだろう。中国経済が破綻すれば緩むこともあるが、別の方面に大きな問題が出る。どのくらい上がるかという話である。天然ガス価格が緩んで原油が下がるという図式を想定するのは難しいだろう。価格が下がればシェールガスは途端に生産調整をする。そういうものだろう。

財政再建と少子高齢化は出来ない注文だろう。財政再建をするのにばら撒き型の予算を作っていては目標は達っせられない。人口が減少するのにインフラ投資を過大に実施すれば、将来支払い不能な借金を作ることになる。それでも景気刺激の為に必要と判断して行っているのを是とするなら、この言い訳は加えてはいけない禁断のフレーズである。


意味のないコメントを公開するのに日数を要してしまった。

« ウクライナ情勢の緊迫化で商品相場上昇、米原油先物は5カ月半ぶり高値 | トップページ | リコー、部品事業を分社 10月めど »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ウクライナ情勢の緊迫化で商品相場上昇、米原油先物は5カ月半ぶり高値 | トップページ | リコー、部品事業を分社 10月めど »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ