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2014年2月26日 (水)

スターバックスコーヒージャパンの経営状況

スターバックスコーヒージャパンは4月から、約800人の契約社員をすべて正社員にする。お店の接客で中心的な役割をする人のやる気を高めて、サービスの質を上げる狙いがある。
スタバは現在、国内に約1千店があり、正社員は約1,800人。原則として正社員が店長を務め、そのほかの業務は主に契約社員と約2万人のアルバイトが担っている。
契約社員は店長を補佐し、正社員並みの時間働く人も多いが、時給制でボーナスはない。1年ごとに契約を更新するので将来の見通しもつきにくかった。正社員になると月給制で、ボーナスも出る。給与総額も増えるという。スタバは今後も毎年50~70店を出す計画で、新店の店長を育てる狙いもある。人件費負担は増えるが、「働く人の満足度を高めることでサービスの質も上がり、競争力が高まると判断した」(広報)という。(朝日新聞:2月26日)


スターバックスについて考える。


スターバックスの決算推移を確認する。下に結果を示す。

■ スターバックスコーヒージャパン3月期決算推移 (単位:百万円)
          2004年  2005年  2006年  2007年  2008年  2009年  2010年  2011年  2012年  2013年
  売上高    59,241  61,591  67,937  78,909  90,741  96,592  97,078  101,576   107,754  116,525
  売上原価  17,604  17,439  21,225  24,451  28,697  30,871  26,647  27,649   28,474   30,663
  売上総利益 41,638  44,152  48,286  56,279  64,450  68,015  70,431  73,927   79,280   85,861
  販管費    40,240  41,560  44,649  51,237  57,739  62,503  63,990  67,596   71,484   76,145
  営業利益   1,397   2,591   3,637   5,041   6,711   5,511   6,441  6,330    7,796    9,715
  経常利益   1,182   2,628   3,766   5,134   6,894   5,776   6,637  6,585    8,057    9,742
  当期純利益   189   1,173   1,776   2,511   3,552   2,985   3,347  1,147    3,844    5,317

売上高は10年で2倍になっている。営業利益も増加しているから好調な企業である。スターバックスは毎月、前年比の実績を公表している。公表しているのは前年比の相対値であるので、公開情報のあった2002年を100として2013年まで、季節変動を考慮して、4月、8月、12月の三月を対象として推移をグラフにした。まず既存店の客単価の推移を示す。

S_1_2

図1 スターバックスコーヒーの既存店の客単価推移

客単価の上昇が大きいことが確認できる。季節変動については同じ傾向にあるように見える。冷夏や暖冬の場合の売上げへの影響があるかと想像したが、高級店では影響は小さいようである。むしろ景気の変化の方に敏感に反応すると考えたほうがよさそうである。
次に同じデータから、既存店の客数の推移をまとめた。同じく2002年を100としている。

S_2_2

図2 スターバックスコーヒーの既存店の客数推移

客数に関しては近年横ばいになっているものの、以前より減少していることが認められる。高価格品を沢山買って貰うというのが商売の方向性になっているようだ。米国での同じ看板の店舗と日本の店舗で様子が違うようだが、話がそれそうなのでここまでにする。高価格品を買って貰うとなれば、相応の店員の対応が求められる。そこで、最近の店舗人件費と正社員数を決算資料からまとめた。結果を下に示す。

■ スターバックスコーヒージャパン売上高・人件費関係推移 (単位:百万円)
            2008年   2009年   2010年   2011年   2012年   2013年
  売上高     90,741   96,592   97,078    101,576  107,754   116,525
  営業利益     6,711    5,511    6,441     6,330     7,796    9,715
  店舗人件費  23,467   25,235   25,879    27,607   28,978    30,746
  正社員数     1,711    1,810    1,879     1,868    1,840    1,806

売上高が5年で25%増加して、正社員数の増加は5%に留まっている。人件費は相当に増加しているから、サービスの主体は記事にあるように正社員ではないということが示されている。今後の成長を動かすには人によるという考えのようである。

スターバックスは最近郊外にドライブスルーがある形態の店舗を出している。都心の駅前店では地代が高い割りに伸び代に乏しいし、優良な場所には出店できなくなってきているだろう。そこで郊外に目を付けたのだろうが、そこでも差別化が維持できるのかが大きな課題だろう。


郊外店は安売りに走りそうな気がする。

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