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2014年2月17日 (月)

火力発電量が過去最高 1月発受電電力量、全体は0.7%減

電気事業連合会が2月17日発表した1月の発受電電力量(速報、10社合計)によると、火力による発電量が前年同月比2.0%増の655億4,000万キロワット時となり過去最高だった2012年1月実績を更新した。国内の原子力発電所は2013年10月から全て停止しており、冬の電力需要期を迎えて火力への依存が一層強まった格好だ。
全体は0.7%減の853億4,000万キロワット時で3カ月連続のマイナスだった。気温が前年より高く暖房需要が伸びなかった。電源別では水力が6.1%減の33億3,400万キロワット時。原子力は4カ月連続ゼロだった。太陽光など新エネルギーは3.3%増の2億2,900万キロワット時だった。
火力発電量の増加に伴い燃料消費も拡大した。石炭は1月として過去最高の565万9,000トン、液化天然ガス(LNG)も1月として過去2番目の511万9,500トンを消費した。(日本経済新聞:2月17日)


発電について考える。


電力10社の発電受電電力推移を確認する。単位が大きいので月平均の数字で、キロの千倍のメガの千倍のギガワットの表記にした。結果を下に示す。

■ 電力10社の月平均発受電電力量推移 (単位:GWh・月平均)
          2013   2012    2011   2010    2009   2008   2007   2006    2005   2004   2003
発受電電力量 75,452  76,968  78,100  82,305  78,312  80,989  83,624  80,944   80,410  78,966  76,134
内訳 水力   5,219   4,752   5,233   5,238   4,807   4,703   4,764   5,495    5,001   5,909   6,033
    火力   54,121  55,564  50,890  40,450  38,259  42,378  45,086  39,000   38,519  38,148  38,829
   原子力   1,034   1,328   8,391  22,606  22,176  20,592  20,795  23,927   23,915  21,873  18,378
   新energy   208    214    215    205    -      7     0      0      0       1      1
他社受電    15,463  15,829  14,067  14,532  13,626  13,956  13,983  13,404   13,927  14,021  13,895
                 ※ 2013年は4月から12月の平均値

季節変動の影響がある可能性があるので、2013年4月から12月の発電エネルギー別の発電量推移を下に示す。

■ 月度発電エネルギー別発電量 (単位:GWh)
     火力   石炭   LNG    石油  原子力 新energy  風力 太陽光 地熱
  4月 49,012  11,108  29,943   7,961 1,765    210     6    9   195
  5月 48,563  12,072  28,878   7,613 1,776    225     3   10   212
  6月 49,051  12,961  29,365   6,726 1,746    187     2    7   178
  7月 57,874  15,717  33,651   8,506 1,782    197     4    9   184
  8月 61,365  16,449  34,886  10,030 1,760     208     2    9   197
  9月 51,208  15,482  30,585   5,141  474     205     2   6   197
10月 53,761  13,742  31,729   8,290    0     191     3    5   183
11月 54,131  13,708  32,174   8,249    0     211     4    5   202
12月 62,122  15,244  36,644  10,234     0     236     6    5   225

1月の火力発電量65,540GWhは、12月より5.5%多い。原子力発電が10月から完全停止状態だから不足分はどこかで補わなければならない。稼働率の低かった原発でも2,000GWh近くあった。これに対して新エネルギーの合計は200GWh程度とレベルが違う。しかもそのほとんどが地熱発電である。大騒ぎしている自然エネルギーも足元はこの程度であることを認識しなければならない。中期的に2,000GWhにしようと思うのなら、心情的に加速する無計画な手法では覚束無い。金のばらまきをして参入を増やすやり方は市場を刺激する効果は高いだろうが、電力供給の実効力には乏しい。撒き餌をする時期は過ぎたので、実際に発電する一定規模の業者のみを支援すれば良い。撒き餌に乗っかった業者に既得権が発生するようでは意味がない。より透明性の高い自由競争を仕掛けないと、そろばんが合わないという壁を打ち破る力は自由競争以外では得られない。
次に発電に用いられるエネルギー資源について考える。これも月平均の発電用の使用量の推移をまとめた。最近四カ月と2012年以前を月平均の使用量としてまとめた結果を下に示す。

■ 発電用資源の月平均使用量
       2014年1月 2013年12月 2013年11月 2013年10月 2012   2011  2010   2009   2008    2007  2006
石炭(kt)   5,659    5,308     4,782     4,779    4,187  4,108  4,252   3,986  4,224   4,418  4,241
重油(Ml)   1,522    1,304      913      886    1,340   985   525    466   856     997   614
原油(Ml)   1,344     993      926      997    1,122   964   397    302   666     933   503
LNG(kt)    5,120    5,266     4,597     4,620    4,649  4,407  3,478   3,359  3,395   3,474  3,148
ナフサ(kl)       0      0        0        0      1    219   1,078   3,203    31   1,203  1,505

世の中は二酸化炭素の発生量の少ないLNGがお好みのようである。天然ガスの産地の政情が不安定なこと、輸送に費用が掛かることなどを考えれば、お気軽にLNGに走ってはいけない。この国のエネルギー政策を安全保障の面から考えれば、石炭の比重を高める方が妥当な選択だろう。この国の発電なら排ガス対策は十分取られるだろうし、調達リスクも小さい。相場の変動も相対的には小さい。原発を危険だと嫌うなら石炭を選ぶ理由はある。逆に、電力が不足するからと原発を安易に再開しようとするのは、学習効果が乏しすぎる。


天然ガスはサハリンからパイプラインで、石炭はモンゴルからというのを、商社が検討していることだろう。簡単ではないが。

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