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2014年1月15日 (水)

JINの9~11月純利益91%減 既存店不振、円安も響く

眼鏡専門店「JINS」を展開するジェイアイエヌが14日発表した2013年9~11月期の連結決算は、純利益が7,000万円と前年同期比91%減った。急成長のけん引役だったパソコン用など機能性眼鏡の需要が一巡し、既存店の売上高が減った。円安による仕入れコストや出店費用の増加も重荷となった。
売上高は5%増の81億円だった。既存店売上高は18%減と大幅なマイナスだったが、年間出店計画の4割にあたる26店舗を前倒しで出店し、全体で増収は確保した。しかし、円安によって仕入れコストが膨らんだほか、新規出店に伴い人件費も増えて採算が悪化。営業利益は82%減の2億4,900万円にとどまった。販売回復の兆しは見えにくい。13年11~12月の全店売上高は2カ月連続で前年同月実績を割り込み、12月単月の既存店売上高は26%減だった。足元の既存店売上高は13年9月~14年2月期(上期)の計画(前年同期比15%減)を下回っている。
それでもJINは2014年8月期に純利益を前期比14%増の39億円とする通期予想を据え置いた。14年に入ってからは出店が一巡し「販管費は抑えられる」と説明している。主力の軽量眼鏡「エア・フレーム」を刷新するほか、中高年向けの商品を充実させるなどして客単価を引き上げる。また目の乾燥を防ぐ商品や花粉をカットする眼鏡などパソコン用以外の機能性メガネの販売を増やす計画だという。(日本経済新聞:1月14日)


テレビコマーシャルで見かける会社について考える。


ジェイアイエヌは、JINS PCのコマーシャルで有名である。ジェイアイエヌによると、JINS PCは、PC・タブレット・スマホ・TV・ゲーム機などから発せられるブルーライトから眼を守るメガネで、発売から2年で、販売累計本数300万本突破している日本でいちばん選ばれているパソコン用メガネだという。
ジェイアイエヌの四半期毎の決算推移を下に示す。

■ ジェイアイエヌ四半期決算推移 (単位:百万円)
       四半期          売上高   営業利益   経常利益 四半期純利益
  平成26年8月期第1四半期    8,168      249      219       70
  平成25年8月期           9,712    1,183     1,258      764
  平成25年8月期第3四半期    9,182    1,075      903       501
  平成25年8月期第2四半期    9,861    2,587     2,406     1,388
  平成25年8月期第1四半期    7,799    1,377     1,301      766
  平成24年8月期           7,513    1,043      998      466
  平成24年8月期第3四半期    5,614     556      564       204
  平成24年8月期第2四半期    5,277     853      819       352
  平成24年8月期第1四半期    4,209     181      170       67
  平成23年8月期           4,073     397      387      148
  平成23年8月期第3四半期    3,752     323      312      157
  平成23年8月期第2四半期    3,769     567      562      305
  平成23年8月期第1四半期    2,980     -204     -209      -226
  平成22年8月期           2,799     162      152       18
  平成22年8月期第3四半期    2,807     193      192        90
  平成22年8月期第2四半期    2,812     385      381      210
  平成22年8月期第1四半期    2,185     -120     -125      -86
  平成21年8月期           2,057      75       73       -4
  平成21年8月期第3四半期    1,841      98       88       38
  平成21年8月期第2四半期    2,018     157      147       68
  平成21年8月期第1四半期    1,517     -186      -181      -120
  平成20年8月期           1,610     -72      -113      -254
  平成20年8月期第3四半期    1,617      79       77       42
  平成20年8月期第2四半期    1,617      162      161       83
  平成20年8月期第1四半期    1,378      54       54       17
             ※ 平成24年以降は連結、以前は非連結

近年売上が伸びている。パソコン用メガネの影響が大きいのだろう。なぜこの商品が売れるかというと、ブルーライトに関心が集まったことによる。ブルーライトとは、波長が380~500nmの領域にある青色の可視光線のことである。太陽光や蛍光灯、白熱灯などにもブルーライトは含まれるが、近年急速に普及した白色LEDはこの波長域が強くなっている。これは、白色LEDの白い光が青色の光源と黄色の蛍光体を組み合わせることで実現している為である。具体的にブルーライトが人体にもたらす影響であるが、ブルーライト研究会の報告によると、ブルーライトへの長時間の浴びることで、メラトニンの生成が抑制されるという。メラトニンとは脳内で分泌されるホルモンの一種で、人間の眠気を誘う物質である。メラトニンが抑制されるということで、体内時計が狂ってしまうことにつながるということになる。それほど気にしなくてもよい気もするが、寝る前までディスプレイに向かっていれば多少は影響はあるだろう。世の中の多くの人が気にするから新たな仕事ができたということである。本当のところどれほどの効果があるか疑問だが、科学的と思えるような迷信は説得力が高いという傾向はあるようだ。マイナスイオンというのが代表的である。効果の有無については知らないというだけで否定はしないことにする。
ブルーライトと紫外線との違いが気になる。紫外線は波長が10~400 nmの可視光線より短く軟X線より長い不可視光線である。可視光より短い側の波長を指すが、こちらの有害性については広く知られている。日常生活で話題になるのは近紫外線(波長 380~200nm)である。波長の違いにより、UV-A(波長 315~380nm)、UV-B(波長 280~315nm)、UV-C(波長 200~280nm)に分けられる。太陽光に関して言えば、UV-Cが地上に届くことはない。強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強く、オゾン層の破壊でこの波長の光が地上に届くことが懸念される。UV-Aは無害と考えられていたが、最近は有害とされるようである。UV-Bは皮膚がんの原因として話題になる。UVカットのメガネでもブルーライトのカットは期待できるだろうが、使いやすさと両立するかは難しい面があるだろう。

決算に話を戻す。2013年8月期の有価証券報告書によると、商品仕入高10,840百万円の内、中国からの輸入仕入高が5,469百万円と50%を超える。36,554百万円の売上高だから仕入の売上に占める割合は30%となる。為替の影響は大きく出る構成となっている。中国でのもろもろのリスク対策として工場を分散し、中国以外の国の委託先の開拓を行っているとされる。月数億円になる仕入額を新規の国に依頼するのは容易でないだろう。メガネ製品は中国、タイ、韓国での生産が多いようだ。レンズとフレームで生産可能な国は違うようだ。円安の影響が大きく出ている典型的な会社であるようだ。
現実的な問題としては、売上高に占めるセール品の比率が高まったことで採算が悪化したとされる。競合会社との価格競争を行わなければならない状況になったということだろう。高度な技術の乏しい産業では新規参入が容易である。商品性があると考えれば、メガネ関係の事業を営んでいれば参入する。性能差が小さい、もしくは見え難い商品ではブランドイメージが重要となるが、中国生産を隠さずに価格の安さを提示したビジネスをしてきていては品質差を示すのは難しい。難しい事業になっているようである。


最適なメガネを選ぶには適正な費用が必要だという。テレビCMの価格が妥当とは思えない。

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