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2014年1月30日 (木)

グーグル:スマホ事業を中国レノボに売却 29億ドルで

インターネット検索最大手の米グーグルは1月29日、子会社の米モトローラ・モビリティーが手掛けるスマートフォン(スマホ)事業を中国のレノボ・グループに約29億1,000万ドル(約3,000億円)で売却すると発表した。グーグルは2012年5月にモトローラを買収したばかりだが、競争の激しい端末事業を大幅に縮小する。
レノボはモトローラのブランドを冠したスマホの企画・製造・販売事業をグーグルから引き継ぐ。買収時に14億1,000万ドル相当の現金と自社株を提供するほか、3年後に残りを支払う。米中当局の承認を経て、手続きを完了する見通しだ。
グーグルは2011年、モトローラを125億ドルで買収することで同社と合意した。スマホ業界では特許紛争が増加しており、グーグルは80年以上の歴史があるモトローラの豊富な特許に着目。段階的にスマホ以外の事業や生産拠点の売却を進めており、レノボへの事業譲渡により特許だけを保有する形になる。本体が手がける韓国LG電子などとの共同開発は続ける。モトローラはグーグルの傘下に入り、製品の絞り込みや親会社の技術を活用した開発などで事業の立て直しを進めてきた。ただ、スマホでは韓国サムスン電子と米アップルが約5割の世界シェアを握るほか、中国など新興国の地場メーカーも伸びている。モトローラは赤字基調が続き、投資家は厳しい視線を向けていた。レノボは2005年に米IBMのパソコン事業を買収し、2013年にこの分野で世界一に立った。ただ、パソコンはスマホなどに押されて市場の拡大が見込みにくい状況だ。1月23日にはIBMから低価格サーバー事業を23億ドルで買収することを決めた。パソコン事業で培った知見と新たな買収をテコに、サーバーやスマホでもシェア拡大を目指す狙いだ。(日本経済新聞:1月30日)


携帯電話(スマートフォン)業界の動きは早い。グーグルの携帯電話事業について考える。


グーグルの携帯電話部門であるモトローラの売上高と営業利益の推移を確認した。事業譲渡が2012年5月であるので、2012年CQ2は変則的になっている。まとめた結果は下の通り。

■ GoogleのMotorola部門の売上高と営業利益推移 (単位:百万ドル)
   年  四半期    売上高    営業利益
  2012  CQ2      843      -49
       CQ3     1,778     -192
       CQ4     1,515     -152
  2013  CQ1     1,018     -271
       CQ2      998     -218
       CQ3     1,139     -248
       CQ4     1,243     -384

グーグルがモトローラの携帯電話部門を買収したのが2012年5月で125億ドル ( = 12,500百万ドル) であった。売上高が40億ドルの事業買収には少々高いと感じるので、前身のモトローラ・モビリティの売上高の推移を確認した。結果を下に示す。

■ モトローラ・モビリティの売上高推移 (単位:百万ドル)
  2010  CQ1     3,032
       CQ2     2,609
       CQ3     2,946
       CQ4     3,425
  2011  CQ1     3,032
       CQ2     3,337
       CQ3     3,259
       CQ4     3,436
  2012  CQ1     3,078

グーグルの買収前の2011年の売上高は130億ドルあるから、買収金額に見合っているという見方も成り立つ。それでも、モトローラ・モビリティは赤字会社であったことからすると、金額は高い印象が残る。買収対象の事業のうち、セットトップボックスをArris Groupに23億5,000万米ドルで売却したことを2012年12月に発表した。2012年に比べ四半期で5億ドル売上が減っているのはセットトップボックス事業による影響だろう。Arris Groupの買収額は売上高相当になるから妥当な額にも思える。モトローラに払った金額からArris Groupで得た金額を引くと100億ドル程度となる。レノボが支払う金額をこれから引くと70億ドルとなる。ずいぶんと大きな赤字額だが、Arris Groupでもレノボでも特許の一部はグーグルが保有するという。結局、若い企業のグーグルは今後の事業拡大の障害になる要素である特許を買ったということである。特許だけ買うのは難しいだろうから、事業ごと買うという手段であるようだ。この手法は斬新かもしれない。何はともあれ、この金額が高いかどうかは外部からは分かり難いということである。


モトローラの防衛産業の規模を確認したら、今世紀からやっていなかった。米国の防衛産業も守られないご時勢である。

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