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2013年11月26日 (火)

秘密保護法案が衆院通過 首相「不安払拭する」

機密を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案が11月26日夜の衆院本会議で自民、公明、みんなの党の3党の賛成多数で可決した。与党は27日の参院本会議で審議入りし、12月6日に会期末を迎える今国会中に成立させる構えだ。今国会成立の公算が強まっているが、衆院段階で修正された法案は、秘密が恣意的に指定されて国民の「知る権利」が損なわれる懸念がなお残る。
安倍晋三首相は法案の衆院通過を受け、記者団に「40時間以上の大変長い時間をかけて熱心に議論してもらった。そのうえで一部の野党にも賛成してもらい、衆院で可決した」と述べ、審議時間は十分だったとの認識を示した。参院審議に向けて「国民の安全を守るための法案だ。国民に不安や懸念があることも承知している。不安を払拭していくよう努めたい」とも語った。法案は自公両党と日本維新の会、みんなの4党が政府案を修正し、共同提出したものだ。採決で民主、共産、生活、社民の各党は反対した。修正合意した維新は早期採決は認めないとして、衆院本会議とこれに先立つ衆院国家安全保障特別委員会の採決を棄権した。(日本経済新聞:11月26日)


秘密保護法案について考える。


急いでやる必要がどこにあるのかが分からない法律である。慎重に時間を掛けて作業すれば良い法案になるというのは幻想に過ぎないが、急いでやって失敗しないということもないというのが世の常である。急ぐ必要は誰かがもっともらしい説明をしてくれるのだろうが、急ぎたい人の心中の方に興味が向く。憲法改正を党是としている自民党であるから、憲法改正の手続きを決めている96条の改正を行い、その次に9条他の改正を行うというのが当初の目論見であったと思われる。国政選挙で大勝したものの、ここら辺りについては思ったほどの支持は得られなかった。自民党はこれを誤算としたのかもしれないが、自民党獲得票数が増えた結果ではない大勝であったことを考えれば当然である。この作業は時間がとてもかかるので、集団的自衛権の行使を容認する流れにしてしまえば、国民は忘れやすいから憲法改正と言っても現状の通りのことを明文化するだけですよという説明で選挙をしたいのだろう。
選挙で勝ったから安倍の人気は高いし、野党は分散してしまっているから盤石と思っていたら、それほどの人気は無く、特に憲法改正を話題にすると自民党の支持率が低下することに気が付いた。逆に上がるのは、中国や韓国、北朝鮮に強い態度で臨んだ場合である。ということは、問題のある隣国に対する方策として必要だという流れが、有権者の受けが良くて騒ぎが起きないと思い付くに至ったようだ。
解釈の不確定さからすれば、治安維持法と変わらないのではないかと感じるのだが、そうではないと主張する。役人はすべてを隠したがる仕事の仕方をするのに、これを秘密扱いして長期間公表しないと言えば嬉しくて仕方ないだとう。嬉しくて仕事をしてくれれば良いが、役人の喜ぶ仕事は国民が喜ばない仕事であるというのが定法である。この方向は役所を動かすのに、筋の悪い方法であると言えよう。
今回の国会での動きで、みんなの党は渡辺系と反渡辺系への分裂は必然で、日本維新の会も、旧太陽系と大阪系がぎくしゃくすることになるだろう。前者は確定で、みんなの党の南北分裂発生となる。役人を制御すると言っていて、役人の自由を与えたら何をしているのかと言われる。渡辺の政権へのすり寄りという見方で正しいだろう。維新の会は、右翼と呼んで良いだろう太陽系と、維新の会とは政策を議論すれば対立するのは必然であるので、老人たちの退場を待てば良いのだが、大阪の代表者は気が短いようだ。こっちは党内対立に慣れたしたたかな老人が引き下がることは無いだろうから、ぎくしゃくが継続するだけのことだろう。

秘密保護法について、日本弁護士連合会は反対を公表している。自民党所属の国会委議員のうち弁護士資格を有するのは、参議院に3名、衆議院に15名いる。この衆議院所属の一人が谷垣禎一であり、参議院所属の一人がこの法律に関する担当大臣の森雅子である。1987年に谷垣はスパイ防止法案反対しているのに、今回は不問にしてしまっている。法務大臣である故の話せない事情というなら、大臣を辞めてしまえば良い。森雅子は答弁することの多い大臣であるが、この出来の悪い法律のおかげで泣き出して逃げてしまう心配を国民にさせるような答弁になっている。
法律家の感性として、人の自由を縛る法律を設定するのに、非常に大きな揺らぎが生じる、もっと普通の言い方をすれば、恣意的な運用が可能であるというのは受け入れ難いだろう。つまり、ある時は有罪で、ある時は無罪というのでは、法の下の平等もない。これに対応する答弁を担当するのが、弁護士であるというのはいじめではないかとも思えるが、好きでやっているならいじめではないというのだろうか。いじめられている者は、いじめではないと言うそうだから、誰か森雅子の心中を探って貰いたいものである。国会の委員会で大臣が泣きだすという事態は前代未聞で、そんなことになって貰いたくはないのだが、答弁の調子にはいつ泣き出しでも不思議はない天気の様な重い空気が立ち込めている。なんとか乾いた議論にならないものかと思えてならない。

この国の保守政治家は少数意見を抹殺することがお好みのようだ。保守政治家は変化がないことが良く、守られた安心感が大好きで、不安定化させる要素に対して攻撃的である。過去のどこの時点かに安定があったというのは疑問があるが、不安定を嫌うことは同意できる。しかし、その為に自分と異なる意見を排除しようとするのは危険な考え方である。少しの混乱であぶり出されてしまう本性がこの程度であって国民の代表かと嘆かわしく思うのと同時に、お里が知れるとも思うのである。
治安維持法に反対した清瀬一郎はその後軍に寄って行ってしまったが、東京裁判で法理に基く反論をすることになる。この国の保守系のリベラルといはこの辺りにあると思うのだが、今回の国会審議で谷垣が黙っているのは、清瀬が軍にすり寄った時期に相当するのだろうか。しかし、谷垣には東京裁判での弁護の役割は回ってこないだろう。ただ消え去るのみなのは軍人で、政治家は黙って消えるものではない。しかも法律家なら尚のことである。自民党の衆議院議員で反対票を投じたのが村上誠一郎のみであるのは、現在の政治制度、選挙制度に大きな誤りがあり、その結果大きな事故を発生させることになると感じるのである。


この国の最高機密は、首相の頭が悪いことだろう。(現職か歴代かはそれぞれ判断すること)

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