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2013年11月10日 (日)

レンタルビデオ店

全国のレンタルビデオ店が減少の一途をたどり、ピークだった1990年の4分の1近くになっている。大手の値下げ競争に中小店が耐えきれず廃業が相次ぐうえ、インターネットを通じた動画配信の拡大で市場規模も縮小しているためだ。高齢者をターゲットにするなど各店は生き残りの道を模索している。(毎日新聞:11月8日)


レンタルビデオ店について考える。


レンタルビデオ店はチェーン店しか利用したことがないが、以前は個人経営と思われる店も見かけた。最近は減ったような気もする。まず、レンタル店舗数とソフトメーカのレンタル用出荷金額の推移を確認した。出所は一般社団法人日本映像ソフト協会の発表によった。結果を下に示す。

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店舗数はピークだった1990年以降減少傾向にある。ビデオ媒体は、デジタル化によって生産性が向上している。テープではテープをヘッドが移動して記録するが、DVDやブルーレイでは全面を一括で形成する方式となる。技術的な難しさを克服すれば非常に廉価に大量生産が可能となる。また、デジタル化された情報は複製も容易にするので売上に影響を及ぼすことになる。複製の話は別のテーマになるのでここまでにする。
レンタルビデオ屋がビデオソフトを仕入れる方法は大きく三つに分けられる。

 (1) 商品貸与式 (1年契約でメーカーから借り入れて、顧客にレンタルする)
 (2) セル・オア・レント方式 (仕入れたビデオは契約後に、自由にレンタル、売買、処分できる)
 (3) フリーダム方式 (特に契約しなくとも自由に仕入れたビデオをレンタル、売買できる)

新作映画では鮮度の高い最初の期間にレンタルが集中するという。それ以降は利用数が減少するから、大量に購入してしまっては店に負担が生じる。その点、商品貸与であればレンタル店の負担は生じないから、レンタル店の売上を上げるには新しいソフトを多く店に成れべれば良いことになる。
立ち返って考えてみると、ソフト製作会社はレンタルなど禁止したいと思っている筈だ。実際、販売用のソフトをレンタルすることは禁止されている。レンタル用を販売しなければレンタル禁止は実現できる。そうしないのはレンタル市場での売上が無視できないというより、大きくなっているということである。ソフト会社からレンタル会社にソフトを販売する場合の価格は、ソフトを店頭で販売する価格の3~5倍だという。高い側で考えると、2,000円の価格だと10,000円くらいになる。洋画及び邦画の一部はフリーダム方式を採用しているという。権利関係の処理の問題もあるのだろう。
ソフトの製造コストが安くなっているのなら、販売数を多くしてレンタル会社に貸与してレンタル回数に連動した収入を得る方が利益が増える。レンタル用と販売用のビデオの売上推移と両社の比較を示す。データは上記と同じである。

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以前は、レンタル用と販売用が拮抗していたが、近年は販売が2倍前後と大きく差が付いている。これはフリーダム方式から、レンタルビデオ店の仕入れ方法が変わってきていることも影響している可能性がある。
著作権の権利保護の考え方からすれば、レンタル店でお客に借りられたものが著作権者に入る方式が好ましいのだが、レンタル店に商品を提供する企業は、売上の上がらない店には商品を充実させることに非協力的または関心が無くなるから、小さな店では経営が苦しくなる一方だろう。
レンタルの中心は貸出開始から三カ月の範囲と言われる。この期間にどれだけ売上を上げるかがレンタル店の経営に影響するのだが、沢山のディスクを用意できないと限度がある。大手はここが充実できるから、希望する商品が確実に借りられる大手にお客は流れていくことになる。これに加えてブロードバンドを利用した視聴方式も広まっていてはレンタル店の仕事は減る一方である。旧作を安く提供する方式も、ブロードバンドの方が商品はそろうことになるから、今後は厳しくなる一方である。
このような商売は、形が変わらないと継続が難しそうに見える。


珍しくグラフが多いのは、説明が難しいからという理由に過ぎない。

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