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2013年10月 8日 (火)

暴力団融資、みずほFG取締役会にも報告

みずほ銀行の佐藤康博頭取は10月8日、信販会社を通じて暴力団などに融資していた問題で初めて記者会見し、当時の西堀利頭取(2011年退任)にも取引が報告されていたことを明らかにした。佐藤氏らが出席した持ち株会社みずほフィナンシャルグループの取締役会にも2011年に問題融資の関連資料が配られていたことも分かった。佐藤頭取は政府の産業競争力会議の委員など全ての公職を辞任し、対策の取りまとめに集中する。(日本経済新聞:10月8日)


この事件のことは暴力団の懐事情として書いたが、銀行の立場で考えることにする。


問題となる融資を把握していたのは法令順守担当の上野徹郎副頭取までで、頭取などの経営トップには報告していなかったというのが前回までの話である。こんなことはあり得ないだろうと思うのが普通で、これが真実なら法令順守担当は問題が表に出たら全責任を負うことになる。逆に上手く切り抜けたら出世するということがリスクとリターンのバランスというものである。違法行為で儲けたことを理由に偉くなるというのでは、公表できないから不都合で仕方ない。役員クラスで責任を被るというのは都合が悪いから、自分で止めるつもりなら役員会への報告はせずに部長級(肩書は分からないので仮)で処理して、上は聞いていないことにするというのが組織というものだろう。この辺の手当が上手くなかったので、担当役員は報告を受けたとしたのかと想像したが少し無理がある。もみ消し指示を出すのが令順守担当では無秩序になってしまう。融資したい立場の担当役員でなければならない。令順守担当役員が聞いたということは、役員会で議題に上ったと考えるのが常識的な判断だろう。聞いていないはムリ筋である。
果たして、皆知っていたということになるのだが、そうしなければならない理由はどこにあるのだろうか。みずほFGは2010年9月に信販大手のオリエントコーポレーション(オリコ)をグループ会社にした。オリコはみずほFGの前身の一つである第一勧業銀行と結び付きが強い。第一勧業銀行は、過去に総会屋問題を起すなど、反社会勢力(暴力団と呼んでやれよ)と仲良しの銀行である。オリコはグレーゾーン金利の廃止で経営が傾き、いろいろあってみずほFG入りとなっている。
オリコをグループ会社にする際に、取引先に問題がないかを確認するのは銀行だから当然やっただろう。問題のある取引先があれば役員会で確認されるだろう。なんといってもメガバンクは役員の人数が多い。三行の合同体だから連携が良いなどということは期待できない。事故防止の為にはいちいち会議で確認する方法を取るよりない。

これからは想像になるが、役員会で暴力団への融資がなされていることについて議論があり、対策を講じる検討を行った。しかし、融資を止めるのはマズイと判断した。マズイ理由は、表沙汰になることなのか、暴力団に対して申し訳がたたないことか、この辺は当時の役員に訊くよりない。表沙汰の方は容易に想像が付く。2011年春に起こした大規模システム障害が発生しているから、この時期に別の問題を出したくないということである。このシステム障害の前なら対処できただろうが、以降隠し続けるより他になくなってしまった。
この期に及んでは、暴力団にも生活があるから生活支援だと居直って、1ダースくらいの役員が辞めてしまえば良い。こっちの代わりは幾らもある。それぞれの融資の実績と回収を明確にすればマスコミを黙らせるには十分だろう。マネーロンダリングだと指摘する向きもあるようだが、違うだろう。マネーロンダリング目的ならもっと大規模に、そして巧妙に行うものである。今日のヤクザは腕っぷしと顔の怖さだけで仕事をしない。専門家を取り込んでの経済ヤクザ活動が出来ないとシノギが厳しい。暴力団の生活の話をしたくても、焦げ付いている融資先が含まれていては、行員や取引先の生活をどうしてくれると言われるのは必定だから、居直ることも出来ない事情があるかもしれない。

間抜けな話なので、ぼろぼろと内情がこぼれてくることだろう。その結果として、銀行の体質が改善したとは容易につながらないところが銀行経営の難しさなのだろう。金融庁の調査をなれば二月もあれば明らかにされるだろう。


暴力団員への融資など小さな話で、フロント企業への融資の方が問題だろう。

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