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2013年10月18日 (金)

ユニクロの名誉毀損認めず=サービス残業は「真実」:東京地裁

カジュアル衣料品店「ユニクロ」では店長がサービス残業をしていると本で書かれ、名誉を毀損(きそん)されたとして、同社と親会社のファーストリテイリングが発行元の文芸春秋を相手に、出版差し止めや計2億2,000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10月18日、東京地裁であった。土田昭彦裁判長は「重要部分は真実と認められる」として、ユニクロ側の訴えを退けた。
判決によると、問題となったのは2011年3月に出版された「ユニクロ帝国の光と影」。現役店長らの話として、ユニクロでは店長がタイムカードを押していったん退社したように装い、その後サービス残業をしていると記載。労働時間は月300時間を超え、会社側も黙認していると指摘した。判決で土田裁判長は、「取材に応じた現役店長の話は具体的で、信用性は高い」と判断した。(時事通信:10月18日)


ユニクロは良く扱うが、特別な感情を持っている訳でもない。ということで先に進める。


今回の裁判は、ユニクロが文芸春秋を名誉棄損で訴えた民事訴訟である。一般人の名誉棄損訴訟は、100万円程度が相場だと言われる。この金額だと訴訟を起しても利益が乏しい。つまり訴訟は有名人に限定される。政治家や芸能人での事例で報道が目につく。まあ、一般人の名誉棄損はマスコミが扱う対象にはならないから、マスコミ経由で判断しては意味がないのだが。
訴訟を起したのはユニクロで、柳井正ではない。もっぱら柳井のことを書いているにも関わらずだ。会社の名誉を傷つけられたという論理であるから、遺失利益として損害賠償額が算出されたのだろう。1兆円の売上のある会社だから金額も大きくなる。大きな企業だから、優秀な弁護士を沢山飼っていることだろうから、いろいろ考えてのことなのだろう。
ユニクロ帝国の光と影という本は眺めた程度なのでコメントできないが、まあ衣料小売りの現場では無理もあるだろう。おまけにユニクロは低価格路線で攻めている。製造側も中国を中心とする委託工場についても、大量発注・大量生産で低価格の実現をしているだろう。これは米国のブランドが中国に生産委託している場合でも同様の話である。これがすべて悪いとは言い難いが、行き過ぎがあれば叩かれる。叩く対象は目立つところに決まっているから、売り上げを伸ばしているユニクロが格好の対象となる。
裁判では、事実と推定される取材をしたことを示せば書いた側は不問になる。店長への取材が妥当で、その裏付けをとっていれば問題ない。店長の証言が正しと判断されれば、名誉棄損は成立しないことになる。本当のところ、ユニクロはこの訴訟で勝てるとは思っていないだろう。それでも公式見解は、「判決は事実に反するもので誠に遺憾。今後の対応は慎重に検討して決定する」としている。

2011年に出版されたものの判決がここで出て、高裁にいっても蒸し返すだけになるだろう。たいしたことはないので無視するのが良いのだろうが、人は気にしているところを指摘されると感情的に反応するものである。ということは、ユニクロの労務管理の悪さは自身が気にしているところだが、直すことの出来ない大きな課題という認識であるのだろう。


書き始めたら、書く気を失うテーマであった。

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