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2013年10月28日 (月)

「和食さと」、注文専用端末全220店に導入

「和食さと」を運営するサトレストランシステムズは、来年9月までに利用客がタッチパネルを自分で操作して注文するシステムを全店に導入する。約4億円をかけ、国内外の約220店に4千台程度の専用端末を置く。注文をとる店員の労働時間を減らし、人件費圧縮につなげる。端末に付けた追加注文を薦める機能を活用し、客単価を引き上げる狙いもある。(日本経済新聞:10月27日)


外食産業について考える。


和食さとは、和食のレストランチェーンとして大手とのことである。タッチパネルで注文するシステムというのは、回転寿司店で利用されている方法があるので、これに似た形態を想像させる。しかし、回転寿司では配膳をベルトコンベアーに載せて行い、回収は空になった皿だけなので作業時間の短縮に直結するが、和食メニューでどのくらいの効果が有るのだろうか。和食さとのメニューを見てみると、よくある和食レストランのもので、容器の形状は様々になっている。さとしゃぶという、しゃぶしゃぶも人気メニューのようだから、これに至っては従業員がセットする必要がある。
レストランの従業員の仕事、所謂フロアスタッフの仕事は、注文を取ること、食事を出すこと、会計をすること、食事を片付けることとなる。会計を取るのと注文を取るのとを食券を使用することでまとめる方法がある。短時間で食事を済ませる業態の店で採用される。食券で済ませることは費用の削減になるが、追加注文はしないことを前提にしなければならないから、客単価は低くても回転の良い店を目指すことになる。ここで話題になっている和食さとは個室を用意している店舗も多いから合わないだろう。そうすると、タッチパネルを採用しても注文を取る部分のみがカットされても、他の仕事は残るとなると人員削減は難しそうである。席に案内するのはカットできないし、水やお茶を出すのも残すとそれほどではないようだ。和食さとは大阪に店舗が多いから、大阪の方では注文に時間が掛るという事情があるのならその限りではないのだが。
とりとめのない話になってきたので、レストラン業界の売上を比較する。

■ レストランチェーンの売上・店舗数比較
       会社名             売上高 (百万円)   レストラン店舗数
  サトレストランシステムズ        25,784           216
  セブン&アイ・フードシステムズ    78,238           476
  ロイヤルホールディングス        55,499           368
  ココスジャパン               57,181           479

適当な和食チェーンが見つからなかったので、思いつつままの比較になっている。セブン&アイ・フードシステムズはデニーズなど、ロイヤルホールディングスはロイヤルホスト、てんや、シェーキーズなど、ココスはゼンショーHDに属して、ゼンショーHDは他にすき家、なか卯、華屋与兵衛などを傘下に持つ。ロイヤルHDの数字はレストラン部門のセグメント売上であり、店舗数はロイヤルホスト、てんや、シェーキーズの合計である。
和食さととの比較には華屋与兵衛が適当だと思う。華屋与兵衛は店舗数が153で、売上高が200億円程度と思われる。しかし、ゼンショーHDのセグメントがレストランと大きい括りのみの発表なのであきらめた。すかいらーくは公開情報が乏しいので対象から外した。
和食さとは大きなチェーンの半分くらいの規模と考えて良いようだ。ある程度の規模があれば材料調達や店舗開発に資金が回せるだろうから、半分だからといって悲観することもないだろう。テレビCMのような費用の掛かる広告活動は少し差が出るかもしれないが、関西圏に店舗が多いということを考えれば、工夫の仕方もあるのかもしれない。
情報が入手できた会社の、売上に対する原価と給与・賞与の割合を計算した結果を下に示す。

■ 売上に対する原価と給与・賞与の割合
               売上原価   給料及び賞与
  サトRS         31.4%       29.8%
  ロイヤルHD      31.7%       25.3%
  セブン&アイFS    33.5%       33.8%

外食産業の売上原価は30%程度というのが相場である。各社それに近い数字になっている。また、人件費は30~35%というのがレストラン開業についてのコンサルタントのページにあったからそれくらいなのだろう。和食さとについては人件費が高いとは言えないが、削らなければならいのはどの項目でも一緒なのだろう。参考の為に記すと、すかいらーくの売上原価率は30.0%であった。

和食さとに特別な問題があって対策をするというより、利益向上の為の投資を行うということのようである。和食レストランで回転寿司のようにベルトで運ぶのは難しいが、トレーサイズを規格化すれば対応出来そうである。個室とまではいかなくても区分のあるエリアに一つの取り出し口を設けて、注文があるとそこにコンベアーが移動する。回転寿司の様に早く回る必要はないのでゆっくりで良いだろう。取り出し口に注文したものが届いたらチャイムを鳴らせば良い。トレーにICチップを埋めれば問題ない。コンベアーの下側に返却用のレーンを動かせば、他の客に食べ終わった食器を見ないで済ませるメリットも出る。スペースを取るのが難点だが、もう少し知恵を加えれば何か新しいものになるかもしれない。どこかの会社で検討しないかなと思う。権利を主張するつもりはないが、出来たら見せて貰いたいというのがささやかな主張である。


個人としては、ケージのブロイラーの様な食事は好まない。

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