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2013年9月15日 (日)

横田基地を国際空港に 東京五輪のインフラ整備

東京都の猪瀬直樹知事は9月15日、フジテレビの討論番組に出演し、2020年東京五輪に向けたインフラ整備に関連し「(米軍)横田基地を軍民共用化し、国際空港にすればいい」と述べた。猪瀬知事は、都が整備する競技施設などについて「(約4,000億円の五輪開催準備)基金の中で何とかやらないといけない。資材価格が上がっているから、きちんと精査したい」と強調した。(共同通信:9月15日)


横田基地について考える。


前知事である石原も同様の発言をしていた。反米右翼には別の思想も混じっているのかもしれない。横田基地は、東京都福生市を中心として多摩地区の5市1町にまたがっている。面積でみると、福生市が約半分で、瑞穂町が三割くらいとなる。昔は福生飛行場という呼び方が普通にあったのはこの辺りの理由によるのだろう。もとを辿れば帝国陸軍の立川飛行場の付属施設であった。戦後、米軍に接収されて現在に至っている。米空軍と自衛隊が利用している。元になっている立川飛行場は滑走路が1,500メートル程度と、輸送用ジェット機の利用には短かった。滑走路の延長を計画するも、反対運動が激しく砂川事件に発展した。立川飛行場は滑走路の延長が困難となり、時代の要請に合わないことから飛行場としての機能を終えて、現在はヘリコプターの離発着に用いられている。砂川事件の頃に横田の滑走路を1,300メートルから3,350メートルに延長して米軍に活動の中心を立川から福生に移すことになった。現在の滑走路はこの延長による姿である。

多摩地区の飛行場はこの他に調布飛行場がある。これも戦前は帝国陸軍が主に使用していた。戦後は米軍が占領し、東京都に管理が移されて現在は都営コミューター空港となっている。こちらは滑走路が675メートルと短いので伊豆諸島への定期便の他は、数名が乗る小型飛行機の利用がある。滑走路を800メートルに延長する計画もあったが、地元の反対もあって止まっている。小金井市のごみ焼却場が無いという問題で、以前運営されていた二枚橋衛生組合の話題が出る。ここは、小金井市、調布市、府中市が共同運営していたが、設備の老朽化により建て替えを検討したが、処理量の問題と高台側に位置する小金井市住民の反対により活動を停止した。この焼却場の煙突が、調布飛行場の滑走路北側の延長線上にあることから、焼却場の反対運動と飛行場の滑走路の延長とが結び付られて話題になっていた。滑走路を800メートルに延長すれば、制限は受けるものの本格的なプロペラ機の導入が可能となる。現在の定期便は大島(調布飛行場との直線距離:100km)、新島(147km)、神津島(167km)であるが、八丈島(285km)も可能となるかもしれないし、期待を大きくして乗客数を増やすことも可能になる。ついでに調布飛行場からの近隣の空港までの直線距離を調べた。羽田や成田は除いて、茨城空港(97km)、松本空港(154km)、静岡空港(156km)、福島空港(191km)、仙台空港(301km) がある。飛ばしたら何かがある航路でもないだろう。強いて言えば静岡空港となろうが、これは別の議論に発展してしまいそうである。驚きのある発見は、八丈島への距離と仙台への距離が同じくらいであったということである。ということは青ヶ島はもっと大変だということである。青ヶ島に行くかどうかという根本的な問題はひとまず考えないでおくことにする。

この他に、神奈川県大和市と綾瀬市にまたがって厚木飛行場がある。滑走路は2400メートルで米海軍と海上自衛隊が使用している。横田と厚木と調布の違いは大きく、横田は大きな飛行機が飛ぶところである。C-130がもっとも多いように思うが、大きなプロペラ機をC-130だと信じている可能性はある。ジェット機のC-17も見かける。貨物機ばかり思い付くのは、グレー一色の機体がことのほか印象に残る為だろう。米軍のチャーターした民間機も離発着する。こちらは色味が成田や羽田の風景に似るから違和感は少ない。戦闘機も飛ぶが少ないようだ。たまにひどく煩いことがあるが、この手の飛行機なのかもしれない。近いと飛ぶのが早いから見失ってしまう。厚木はうるさい飛行機が多い。多分、空母から来る戦闘機の騒音だろうが、住民が反対する気持ちが分かる音である。他の飛行機もあるのだろうが、この音で記憶から消される。調布は、のどかなものである。小型のプロペラ機の騒音は知れたものである。沢山飛んだらまた違う感想があるかもしれないが。

やっと本題に入る。軍の管理する横田飛行場の民間利用に類似した例として、共用飛行場として茨城空港と航空自衛隊百里基地がある。ただし、この空港は滑走路が2本あって利用区分はある。横田はそうはいかないだろう。現と前の都知事がいうのは、米軍のチャーター便が飛べるのだから、日本の民間機を飛ばすのも可能だろうという話なのだろう。国際空港としての利便性を比較すれば、多摩エリアと羽田との比較なら羽田に軍配が上がるだろうが、成田との比較なら勝ち目があるとの読みか。
飛行場の最寄駅は東福生になるが八高線の駅なので、青梅線の福生に繋げる方法を考えて (約1km) 、福生から東京は1時間(47.1km)だから、成田エクスプレスのような特急を走らせても混んでる中央線を利用するから45分が限界だろう。羽田と東京が乗り換えがあっても30分程度で、成田が78.2kmを1時間を切ることからすると言うほど便利ではない。
飛行場にはジェット燃料輸送用に拝島駅から引き込み線がある。これを整備延長して青梅線に接続するという案もあるかもしれない。
旅客機は人を乗せる料金のことばかり話題になる。実際には荷物も運んでいる。飛行機の荷物は、飛行機運営会社が直前に載せないと判断してもペナルティは生じない規則になっている。混み合ってくると優先券を買うことも可能だが、混み具合がひどいと優先券の発行を停止する。荷物のカテゴリーは生鮮品とそれ以外で、料金は生鮮品が高い。生鮮品は正規運賃で運び、それ以外は割引運賃になるが乗らないことがあるという具合である。飛行機会社は乗客が少なければ貨物を沢山扱って売上を伸ばすことになる。
貨物は到着地に着いた後に、配送関係の仕事を空港近郊の倉庫で行うことになる。その先のことまで考慮されているから、システムは微に入り細に渡り決められている。東南アジアから空輸された荷物が、成田便が混んでいて関空を利用する場合でも、荷物は成田に転送 (陸送) されることが多い。これは東京近郊の荷物が多いというより、その後の流れを乱す作業は出来ないというのが実際に近いだろう。
つまり、空港の近くに倉庫とその後の運搬作業が適切にできる環境がなければ、貨物輸送を行う上での空港の価値はない。それだけの設備を周囲に置くのであれば、安定的に貨物が入らなければビジネスにならないということである。

猪瀬のいう横田空港利用の可能性は価値があるのかもしれないが、同時に素人考えの思い付きに過ぎない可能性もある。米空軍から施設を返還するのが目的なのかもしれないが、その先の有効利用に関しては具体的な提案がなければならない。周囲の騒音は大きいので、民間利用でこれの頻度が高くなるというなら合意するのは難しいと、都庁の職員は考えていることだろう。それ以上の価値の提案をしなければならないと思うのだが、何とも言葉の軽い都知事ではある。


国道16号と八高線が不自然に曲がっていることや、五日市街道が分断されていること、なにより横田管制の広大な航空管制のあり方を改めたらどうだ。

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