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2013年8月25日 (日)

集団的自衛権行使へ新法検討 国会承認義務付け

政府、自民党内で、従来の憲法解釈で禁じられてきた集団的自衛権の行使を容認した場合に備え、自衛隊による行使手続きを定めた新法「集団的自衛事態法」 (仮称) を整備する案が検討されていることが分かった。関係者が8月24日、明らかにした。自衛隊の活動に対する文民統制の仕組みを徹底させる観点から、首相の指示で対処基本方針を作成、国会承認を義務付けることが柱となる。早ければ来年の通常国会提出を目指す。 (共同通信:8月25日)


最近流行の集団的自衛権議論について考える。


と書いてはみたものの、個別の事案に詳しい訳ではないから書くこともない。様々な行動について雑感を残しておくのは振り返るときに何かの価値があるかもしれない。とりとめもない話を記しておくのも良いことと信じて続ける。
急迫不正の侵害を排除する為に、武力をもって必要な行為を行う国際法上の権利を自衛権と言う。自国に対する侵害を排除する為の行為を行う権利を個別的自衛権、他国に対する侵害を排除する為の行為を行う権利を集団的自衛権と区別する。個別的自衛権については議論になることはないが、集団的自衛権となると議論となる。
この辺りの議論になると必ず引き合いに出されるのが、国際連合憲章51条である。これでは次のように定めている。

▼ 第五十一条
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

国際連合加盟国という言葉があるが、現在日本が国として認めているのが194国で、これに日本を加えたのが日本政府が認識する国である。一方、国連に加盟していて日本が認めていない国として、北朝鮮がある。加えて、バチカン、コソボ共和国及びクック諸島は国連未加盟国である。日本が認めていない国を確認すると下記の様になる。

■ 日本の認めていない国の国土と人口
  ニウエ               259 km2   0.2万人
  台湾              35,980 km2 2,324万人
  パレスティナ              ---      330万人
  西サハラ           266,000 km2    27万人
  ソマリランド         137,600 km2   350万人
  アブハジア共和国       8,600 km2   24万人
  南オセチア共和国       3,885 km2    7万人
  沿ドニエストル共和国     4,163 km2   52万人
  ナゴルノ・カラバフ       4,400 km2   15万人
  北キプロス=トルコ共和国  3,355 km2   29万人

人口では台湾が圧倒的に大きく、ソマリランド、パレスティナとなる。ソマリランドはソマリアの一部で、旧イギリス領である。ソマリアは海賊問題のある国でもあり、旧イタリア領もあって歴史的な対立が残っているという見方もできる。内政に問題を抱えているのは間違いない。台湾、パレスティナも内政問題とすれば、それだけの話になる。国家の定義など曖昧なものだから、独立を認める政策を取ったら中国など十を超える国が現れてもおかしくないだろう。独立を推奨する国などある筈もないから、内政問題と国が片付けても信用できないが、外国が独立国だと言えば内政干渉と言うに決まっている。
脇道に逸れたが、台湾とパレスティナの話を別にすれば、国際紛争は加盟国間の問題であると思って良い。加盟国間の紛争発生で、安全保障理事会が常任理事国が拒否権を有していれば、機能的な運営をするのは難しいだろうという想像が付く。しかし、拒否権を無くしてまとめようとしても、国連が戦勝国が戦争を防げなかったことを反省して創設したとしても、現実には難しいだろうと考える。理由は、戦争が全体として利益になるとは考えられないのに歴史上何度も戦争は起きている。戦争は勝利することを前提にして起こすのであるが、負けると非常に大きな負担を強いられる。それでも起きる理由は、勝てると考える思い込みによっているのだろう。思い込みを予防するというのはなかなか困難である。すると、安保理に期待される役割は、戦争を防ぐのは難しいが、対立する二国間に戦争を限定させて拡大を予防することにあるとも考えられる。つまり、二国間の対立の図式はどこにも転がっているから、この手の戦争を防ぐのは難しいが、それを切っ掛けにした世界大戦の発生は何としても防ぎたいという思いである。
集団的自衛権は、国連憲章において初めて明記された概念であって、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにも関わらず、実力を持って阻止する権利」と定義されることもあるようだ。現代において、直接的な二国間の対立で戦争が起きるという単純な図式は少ないだろう。戦後の世界の歴史で集団的自衛権が行使されたのは、ベトナム戦争へのアメリカの参戦、旧ソ連によるチェコスロバキアとアフガニスタンへの侵略で代表され、いずれも自衛とは無関係な大国の論理で発生している。拒否権などという優越的な権利を与えると碌なことにならない。かといって平等にすれば解決するかを言えばそうもいかない。最初はこれで良かったが、現在では組織に金属疲労が生じている。こんな例はいくつもあるだろう。その時の最良が将来に渡って最良ではないのだが、造ることより直すことの方が大変なのもまた数多の例が示すところではある。

具体的な事例を引こう。
小野寺五典防衛相は8月20日、宮城県大崎市で講演し、政府が憲法解釈を見直し集団的自衛権行使を容認した場合について「自衛隊法改正など、さまざまな作業が発生してくる可能性がある」と述べ、関連法改正の必要性を指摘した。「戦後で一番大きな課題を乗り越えるか乗り越えないか、難しい局面の仕事になる」とも述べた。
集団的自衛権行使が必要になる事例として、公海上の米艦船の防護を挙げ「どの国の常識で考えても、日本を守るために出てきた船ならば守るのが普通だ」と強調した。同時に、「米国と一緒に地球の裏側で自衛隊が行動を起こすということではない」と述べ、武力行使を目的とした海外派兵にはつながらないとの認識を重ねて示した。(産経新聞:8月20日)
政治家は具体的な課題なしに行動しない種族のようだから、集団的自衛権に言及するのは、集団的自衛権に触れるであろう事態が近々発生する蓋然性が高まっていると考えていることを示している。本当に高まっているかどうかは不明だが、この政治家の中では緊急事態なのだろう。本当のところは分からないのだが、分かる人が居たら教えて貰いたいとは思っている。
具体的な事案というのは、戦争状態に入る可能性のある国、しかも、日本が直接的に関係を持った状態で、となると、北朝鮮、中国、韓国になるのだろう。ロシア、台湾との問題も可能性はある。集団的自衛権の議論には、米国がレギュラー出演するから、北朝鮮の米国への攻撃を念頭に置いていると思って間違いない。韓国が米国を攻撃するようでは世も末である。その時は、北朝鮮は米国と韓国のどちらを攻撃するのだろうか。
脇道の方が楽しいから、道から逸れるのである。戻す。北朝鮮が米国を攻撃する事態が生じた際に、日本の自衛隊が北朝鮮の攻撃拠点を攻撃することを可能にする法整備をしようというのが、集団的自衛権の想定している課題に対する議論である。現在の憲法の下での解釈として、集団的自衛権を認めるのは難しいとされてきたが、解釈で可能であるとする意見が出てきている。憲法改正は難しいと考えて、別の方法を取ろうとしたということのようだ。軍事行動がとれれば、法律は都合で良いとしているように見えてしまう。この考えは危険であるが、そう思っている人は決してそうですとは言わないから議論にもならない。法律で、北朝鮮軍が米軍を攻撃した場合には日本の自衛隊も参加すると書けば紛れが無いのだが、そんな法律を制定したら、北朝鮮のあわて者は宣戦布告だと思ってしまうかもしれない。かといって一般的表現にしたら、南アメリカの国や、西アフリカの国での事象についても同様かということになり、タガが外れることになる。法律が予定しないことは起きるものであり、都合で解釈することは事故の元である。議論を提起している側の論理が乱暴であると思うのだが、右側の人は大義こそが重要で、論理は不要と考えているのだろうか。この思想が近隣の国に恐怖を感じさせる要素だと気付くことは将来もないのだろうか。
領土問題に関連して、中国や韓国の行動を問題とする意見がある。もっともだと思うが、なぜ彼の国が日本にそこまで神経を尖らせるかの分析が乏しい。それを歴史的な問題にすべて押し付けてしまっているようだが、それは間違いだろう。彼らには日本と言う国が怖い国と映っているのだと思う。戦争であれほどまで叩かれた国が、現在では世界の主要国になっている。この状態で再び大東亜共栄圏などと言い出したら、何が起こるか分からない。だから、日本と言う国は過去に酷いことをした国だと国民に教育して置かないと、親日派が拡大して占領状態に置かれる可能性がある。親日発言など表でしていたら取り締まりをしなくてはならず、大日本帝国が朝鮮半島や満州でインフラ整備に貢献して、その後の復興に役だったことや、教育制度に貢献したことを口にするのは処罰対象、処罰が出来なければ差別の対象なのである。この恐怖についての正しい認識をしたう上で対応しないと、問題の本質を見誤る可能性が高い。


日本共産党は千島列島も日本の領土だとしている。赤尾敏先生の車にあった地図と同じだ。

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