« 秋田書店:不正訴えた女性社員を解雇 | トップページ | 集団的自衛権行使へ新法検討 国会承認義務付け »

2013年8月23日 (金)

みんなの党の柿沢氏が離党届

みんなの党の柿沢未途衆院議員 (衆院東京15区) は8月23日、渡辺喜美代表に離党届を提出した。その後、衆院議員会館で記者会見した柿沢氏は「代表から離党を求められた」と明らかにするとともに、「政界再編のあるべき姿として大きな器をつくり出すべきだ。みんなの党存続を優先する渡辺代表の考えとは異なる」と述べ、野党再編をめぐる路線対立が離党理由だと説明した。 (8月23日:時事通信)


久しぶりに、みんなの党について考えてみる。

みんなの党では、渡辺党代表と江田憲司幹事長とが他党との連携をめぐって対立して、江田が幹事長職を解任されている。また、柿沢もこのとき政策調査会長代理の職を解かれている。おれは、みんなの党の栃木県と東京神奈川の南北対立で、日本維新の会には東西対立があるから、第三極は地域紛争が付き物なのかと思っていた。分からないことは、分かるような図式にはめ込むというのが凡人の知恵である。本当のところを考えてみよう。
みんなの党の対立要素は、単独の党として進む考えの渡辺と、日本維新の会や民主党の議員と連携して新党結成を目指す江田の考え方の違いによるようだ。
選挙のたびに国会議員の議席数を増やしているような印象のあるみんなの党であるが、実際にどんな国会議員がいるかを確認してみる。下記はみんなの党所属の現職国会議員で、選出選挙区と当選回数を記した。比例選出でない議員にはコメントを加えた。

■ みんなの党所属国会議員
----------------------------------------------
衆議院議員 17名
  渡辺喜美     栃木3区、衆6      代表
  浅尾慶一郎    神奈川4区、衆2参2  幹事長
  江田憲司     神奈川8区、衆4    みんなの党結党時より参加
  林宙紀       比例東北、衆1
  山内康一     比例北関東、衆3
  柏倉祐司     比例北関東、衆1
  青柳陽一郎    比例南関東、衆1
  椎名毅       比例南関東、衆1
  中島克仁     比例南関東、衆1
  大熊利昭     比例東京、衆1
  三谷英弘     比例東京、衆1
  井出庸生     比例北陸信越、衆1
  杉本和巳     比例東海、衆2
  小池政就     比例東海、衆1
  井坂信彦     比例近畿、衆1
  畠中光成     比例近畿、衆1
  佐藤正夫     比例九州、衆1
  ▼柿沢未途    東京15区、衆2     (離党予定)
----------------------------------------------
参議院議員 18名 (10名+8名)
2016年改選 10名
  水野賢一     千葉選挙区、衆4参1   政調会長
  中西健治     神奈川選挙区、参1    浅尾に近い
  松田公太     東京選挙区、参1     タリーズコーヒージャパン
  柴田巧       比例代表、参1
  江口克彦     比例代表、参1
  寺田典城     比例代表、参1
  小野次郎     比例代表、衆1参1
  真山勇一     比例代表、参1
  藤巻幸夫     比例代表、参1
  山田太郎     比例代表、参1
2019年改選 8
  和田政宗     宮城選挙区、参1     元NHKアナウンサー
  行田邦子     埼玉選挙区、参2     2013年 みどりの風を離党
  松沢成文     神奈川選挙区、衆3参1 前神奈川県知事
  薬師寺道代    愛知選挙区、参1     医師
  川田龍平     比例代表、参2
  山口和之     比例代表、衆1参1
  渡辺美知太郎  比例代表、参1
  井上義行     比例代表、参1
----------------------------------------------

沢山の議員がいると思ったが、比例区選出の議員が多い政党である。衆議院は小選挙区制なので、組織力で勝る自民、民主に勝つのは容易でない。小政党が衆議院で生き残る道は比例区しかないが、これで存在感を示すのは簡単ではない。公明党のように、自民と民主のバランスの中でキャスティングボードを握るというシナリオは一見正しい作業のように思えるが、先の二回の国政選挙の結果、自民党が過半数を占めるに至り価値の低下は否めない。公明党の場合、自民党の組織力の低下を補う為に、公明党の支持母体である創価学会の力に依存する状況が生じて久しいから、公明党なしの運営が難しい部分はあるだろう。しかし、創価学会とは対立する宗教票で当選した議員も自民党には多くいるようだから一筋縄ではいかない。
話が逸れた。キャスティングボードを握るという方針を掲げる党は、目的達成が見えたら解党することになる必然を負う。他党のバランスに乗っかろうという根性が、志の低さを示している。他党と連携して第三極を目指すとする考え方に否定的であるのはここに理由がある。民主党は崩壊寸前だから第二党を目指すとしていた橋下はこの部分では正しい。ただし、第二党を目指すにはあまりに組織力が弱い。組織力が弱くても民意が反映される選挙制度にすれば良いとする主張もあるだろうが、極端な意見が耳目を集める昨今の状況からすれば危険な制度にしかならないだろう。

さて、みんなの党の話に戻す。渡辺個人商店であると思っていたが、都議会議員にみんなの党所属が以外に多く、地方の組織を強化してきたのだなと感じていた。しかし、実際には衆議院では、渡辺、浅尾、江田、柿沢の4名しか当選できず、参議院でも3名、4名と少ない。参議院の地方区は2回の選挙で連続して当選したのは神奈川選挙区だけである。地方の組織力があると思ったが、国政選挙で戦えるレベルにはもう少し足らないようだ。それなら、渡辺の出身県の栃木はどうかと見たら、参議院の栃木選挙区は改選数1になっていて過去2回は2番と3番であった。民主は抜けても自民までは届かないというところである。
党のオーナーというのは、豊富な資金力があるか、選挙に強いかのどちらかひとつの要素は必須である。渡辺は自身の選挙には強いのだろうが、他では強くないようである。個人商店でも、参議院で出身県の栃木と都市部の東京、神奈川、埼玉、千葉で戦えなければならないだろう。神奈川は江田の地元なので、江田商店の扱いになる。

国会議員は気が短いようで、すぐ結論を求めるのだが、衆議院と参議院の2回で続けて勝たないと国会での位置は確保できない。つまり少なくとも6年が必要で、準備も含めれば最小でも10年の作業となる。10年後の日本の在り様を考えて行動する、高い志を掲げて国民に理解を求める、そういった作業を行うのなら、党の集合離散の頻度は高すぎる。少なくとも気に入らないから除名する、政策を理解しないから勝手に動く、といったレベルでは何も成し得ない。
渡辺のアジェンダに十年後の日本が描かれているのだろうか。


最初の頃、アジェンダが栃木の方言に聞こえた。

« 秋田書店:不正訴えた女性社員を解雇 | トップページ | 集団的自衛権行使へ新法検討 国会承認義務付け »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 秋田書店:不正訴えた女性社員を解雇 | トップページ | 集団的自衛権行使へ新法検討 国会承認義務付け »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ