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2013年8月 1日 (木)

麻生財務相、ナチス発言を撤回

麻生太郎副総理兼財務・金融相は1日、憲法改正論議に関連し、ナチス政権の手法を肯定したとも取れる自身の発言について、「私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾だ。ナチス政権を例示として挙げたことは撤回したい」とのコメントを発表した。(時事通信 8月1日)


毎度お騒がせ発言の麻生大臣である。考えようによっては楽しませてくれる大臣とも言えるが、国益を損なうことこの上ないと見る方が分があるように思える。撤回するくらいならそもそも発言するなということなのだが、政治家はお笑い芸人並みに客の受けを気にするようである。

まず、発言のあったシンポジウムについて確認した。
7月29日に公益財団法人国家基本問題研究所が主催するシンポジウム(「日本再建への道」国基研7月月例会)で麻生が発言した内容が問題となっている。東京・平河町の都市センターホテル・コスモスホールで行われた。国家基本問題研究所は、理事長を櫻井よしこが務めている民間のシンクタンクである。当日のゲストは、麻生太郎、田久保忠衛(外交評論家)、笠浩史(民主党衆議院議員)、遠藤浩一(拓殖大学教授)、西村眞悟(無所属衆議院議員)で、司会櫻井よしこである。政治家、メディア関係者をはじめ会員、一般参加者など合わせ当日の聴衆は540人と主催者が発表している。西村のブログによると、テーマは憲法となっている。
右翼の集会と称したら抗議を受けるかもしれないが、少なくとも左翼の会合ではない。田久保は右翼だと思ったことは一度もないと言っているが、左翼の疑いを持ったことが全くないというなら極右に近いと思って良い。西村は韓国人売春婦がうようよいると発言して日本維新の会を追われた議員である。発言の後に、議員辞職を求めるような政党幹部の発言があったが辞めてはいない。あの発言もポーズだったのか。笠は民主党の保守派である。青山会(この会が生きているかは分からない)と称する樽床グループに所属している。遠藤は新しい教科書をつくる会の副会長をしていたから、右側のポジションであるのは間違いない。日本共産党を修正主義と批難する立場からすれば、極右といってよいだろう。

口頭で行われた演説を文章に起こすと意味不明になることがままある。麻生だから分かり難いというのではない。よって、文章にしたものをもって意味を解釈して妥当性の検証をするのは誤る危険性が高いと覚悟しなければならない。まして、発言の要旨を読んで判断するなどというのはナンセンスである。
発言の詳細は下に引用した内容を貼り付けておく。アドレスを表記するだけで済ませたいのだが、新聞社の記事は思いのほか早く消去されるのでこのページで閉じる状態をつくるように配慮したものである。著作権上の問題があるなら指摘されれば削除する。このレベルだと判断が付かない。
シンポジウムの話に戻す。テーマは憲法であるから、出席者とシンクタンクの主張を鑑みれば憲法改正を如何に行うかと考えて良い。憲法改正を行わない場合と行う場合での議論をするといのであればパネリストが偏りすぎている。護憲関係のパネラーが不在であるから、憲法改正で叩き台は自民党案あたりを想定して良いだろう。
麻生は、「憲法改正については、落ち着いて議論することが極めて重要と考えている」とする趣旨で発言したつもりだという。それの悪しき例としてワイマール憲法の話題をしたが、誤解を招いたので撤回したいということである。文脈の乱れが大きく、分かり難い部分があるのは否めないが、そのように解釈するのも可能である。ネット上で見かける意見として、慎重な対応をしようと読めるとして問題ないとするものも見かけた。シンポジウムに参加した人は、麻生の発言は少々問題があると思ったが、慎重に進めようという趣旨であり大きな問題にならないだろうと思ったという。
麻生発言が問題であるか否かを決める点はたった一つである。麻生が憲法改正を慎重に国民の理解を得られるように進めるべしと考えているか、憲法改正に時間を掛けても仕方ないので国民の騒ぎにならないように進めるのが良かろうとしているかのどちらであるかで決定される。もし後者であるなら、ナチスのようにやれば良いと言う話だから、ここがドイツなら議員辞職は確実となる。前者であれば、バリバリの改憲論者の集会に、憲法改正は慎重に進めましょうと提案しに行ったのだから、なかなか挑戦的な態度である。自民党リベラルならその位言いそうだが、麻生がリベラルと言う話は聞かない。撤回会見ではほぼこの意味で言い訳しているから、今後もその態度で一貫して対応願いたいものだと思う。別に麻生に期待するのではなく、一貫しないでふらふらする議員が多いのが政治家として正しくないと感じるだけである。
本当のところ、麻生の発言に意味は無く、改憲だといって騒ぐよりその先の方が問題だ。過去にもっと大きな問題でも静かにやった例があると言う程度の発言だろう。受けないと不安になる芸人体質が染みついているようだ。おまけに悪ぶる趣味が付いているから妙な言葉使いをしたがる。芸人だとつまらないと消えるのだが、政治家なのでなかなか消えない。困っている人も多いことだろう。



こんなことばかり発言していると、デューク東郷に撃たれてしまうぞ。

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■ 麻生副総理の憲法改正めぐる発言の詳細 (朝日新聞デジタルより)
http://www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201307310772.html

僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。
そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。
私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。
この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。
しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。
そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。
ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。
靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。
何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。
僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。
昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。
わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。

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