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2013年7月23日 (火)

投票率と無効票

道選挙管理委員会によると、今回の参院選道選挙区の無効票数は10万5,066票で、投票総数の4.2%。2004年、07年、10年の参院選は3%以下で、1ポイント以上上昇した。(朝日新聞:7月23日)

投票に関する事柄を考えてみる。

まず、参議院選挙の投票率の推移を確認する。投票率は選挙区と比例区で公表されているが、選挙区のものを採用した。全国区が廃止され比例区となった現行制度と同じ方式となった第13回(1983年)以降の結果を下に示す。

■ 参議院選挙投票率推移
    回     年   投票率
  第13回   1983   57.0%
  第14回   1986   71.4%
  第15回   1989   65.0%
  第16回   1992   50.7%
  第17回   1995   44.5%
  第18回   1998   58.8%
  第19回   2001   56.4%
  第20回   2004   56.6%
  第21回   2007   58.6%
  第22回   2010   57.9%
  第23回   2013   52.6%

1986年の投票率が高いのは衆参同日選挙となった影響であると言われる。昔は投票率が高かったと言われるが、参議院議員選挙に関して、戦後の普通選挙制度になってからの最高投票率は前記の衆参同日選挙で、これを除くと1974年の73.2% が続く。第1回(1947)から第8回(1968)の平均は65%で、最低は1959年の58.8%である。政治に無関心になったというより、参議院議員に関心が薄いのはずっと前から同じである。1946~1958の衆議院議員選挙の投票率の平均は73.9%である。参議院は衆議院の10ポイント引きというところである。

投票率が低いという報道を単純に信じてはいけない。若年層の投票率が低いのは総務省の統計データからも分かる。しかし、近所の投票所を眺めていたら、高齢の足の不自由な人や、他人の介助なしでは歩けない人が投票に来る。少数の熱心な人を全体の代表にしてはいけないだろうが、報道にある全体的な話は単純過ぎる印象を持った。

さて、無効票の話に移る。第19回(2001)から無効投票数が公表されていたのでそれ以降今回までの無効投票数と割合の推移を示す。

■ 参議院選挙比例代表無効投票数推移
  回     年    投票総数   有効投票数  無効投票数 無効投票割合    
第19回   2001   57,151,380   54,743,449   2,407,931   4.21%
第20回   2004   58,001,825   55,932,486   2,069,339   3.57%
第21回   2007   60,803,235   58,914,134   1,889,101   3.11%
第22回   2010   60,247,762   58,453,996   1,793,766   2.98%
第23回   2013   54,797,598   53,072,477   1,725,121   3.15%

選挙区についても同様の数字が公表されているが、比例区のみ扱う。傾向は似たものである。今回だけ特に高いと言う訳ではない。
比例の定員は48名であるから、100万票を獲得すれば1議席得られると思って良い。実際、社民は1,255,235票で1議席であり、943,836票の生活は議席獲得を果たせなかった。ということは無効票がどこかの政党、仮に無効党と呼ぶ、に集中したとすると1議席ないし2議席を獲得することになる。比例で2%以上の得票率を確保しているから無効党は政党交付金の要件を満たすことになる。国会議員の年収は約3,000万円だが、身内を公設秘書に3名雇って2,400万円払うことが可能となる。この内一人は政策担当秘書で資格が必要となる。雇わなければ国から資金が入らないだけだから、これで半分になると仮定すれば残りの4,200万円で3人が6年身分保障となる。衆議院選挙で落選した候補者が参議院に出馬する理由の一つは、6年間で選挙でつくった借金を返すということもあるようだ。
選挙区はどうなっているかと興味を持つが、全国をまとめるのは大変なので東京選挙区について確認した。今回の参議院議員選挙での結果を下に示す。

■ 2013年参議院議員選挙東京選挙区の投票結果
            選挙区       比例
得票総数     5,637,805.95    5,632,773.39
有効投票数    5,637,806      5,632,774
無効投票数     129,167       133,325
投票総数     5,766,973      5,766,099
持ち帰り         114          245
不受理            11          11
投票者数     5,767,098     5,766,355
無効票割合        2.24         2.31

東京選挙区は最も議員定数が多く、多様な候補者が立候補している選挙区である。1人区の場合は、自民、民主、共産、幸福という組み合わせが標準になっている。民主が他の政党に置き換わる場合もあるし、維新やみんなが加わる場合もある。これに比べればはるかに多くの選択肢がある東京においても 129,167票が無効票となっている。その影響はあるようで、全国平均が3%を上回っているのに2.24%と良い。しかし、比例区も2.31%で、こちらは全国どこでも変わらないから、東京が不真面目だということではないようだ。ちなみに、投票率はというと53.51%で全国平均より高い。東京は票数が多いのでこの票のみで当選とはいかないが、次点が当選になるくらいの影響力はある。
無効票を投じるのは、適当な候補者がいないというのがある。東京の例をみると候補者はたくさんいるのだから違う気がする。入れたいと思う候補者が無いという理由は、選挙というのは自分自身が立候補しない限りは妥協を求められるものだから、非常に幼い論理であるように感じる。投げやりに投票所に向かい、白票や候補者で無い名前を書くというのだろうが、それなら行かなければ良いような気もするし、そんな人が投票率を下げているのだろうと考えられる。
自書式の投票では、疑問票の発生は必然と言える。悪意のある書き方をする人もあるようで、癖字というより読めないように書いてある票があるという。選挙管理委員の最も負担の大きな仕事が、この疑問票の処理である。他事記載は無効となっているから、候補者名を書いて、横に丸印を付けるなどすると無効となる。候補者名の後に「様」と付けるのは有効というのが定説であるが、「さんへ」と加えるのは他事記載となる。これだけ多数の無効票が出ている状況であるなら、無効票の分析を行うことが必要だろうと感じるが、そう思わないのだろうか。

2010年の山梨選挙区の無効票率が3.3%と異常に高いので、おかしいのではないかという話がある。無効票の割合は、2.35% (2007)、3.33% (14,967票=2010)、3.22% (12,718票=2013) と推移している。この数字だけで無効票が異常に多いとは言えない。ネットに住まう右側の人達は労働組合系がお気に召さないようである。無効票の開示を求めるとしているが、その後の話は見つからない。騒ぐだけで行動しないということなのだろうか。この主張は難解過ぎて理解不能であるが、無効票を減らす行動は必要だろうと思う。意図せず無効になる行為があったのなら、広報活動によって改善が期待できるだろう。それには、無効票の解析からだと思うのであるが、そのような声が聞こえてこないのはどうしてだろう。まあ、役所の不手際で無効になるような話には、役人にペナルティを科すべきだと考える。こっちは市民感情には合致するが、役人たちに拒絶されるだろうか。


日本共産党を修正主義と呼ぶ声を聞かない。赤尾敏先生が立候補しなくなって久しい。右と左の区別が苦手なのは小学校時代から変わらないが、主張の左右の区別も付かなくなっている。

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