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2013年7月24日 (水)

除染業者、違反684件=手当不払いなど

福島労働局は7月24日、東京電力福島第1原発事故を受けて福島県内で除染作業を行う業者を調べた結果、労働基準法や労働安全衛生法違反が延べ264社で計684件見つかったと発表した。 (時事通信:7月24日)


難しい状況での作業であるから違反の発生する土壌は出来ている。調査結果をまとめると下記のようになる。

■ 東京電力福島第1原発事故の除染作業を行う事業者への立ち入り調査結果
   対象     388 事業者
   期間     2013年1月から6月
   法令違反  264 事業者
   違反件数  684 件
   ・ 労働条件関連 473 件
               労働条件を正しく記載していない   82 件
       賃金不払い                67 件
       割増賃金の不払い           108 件
   ・ 安全衛生関係 211 件

労働条件に関する違反が目立つ。一部事業者で、立ち入り調査の前に作業員に「除染手当をもらっていると回答するように」などと、事実とは異なる不当な指示をしていた事例もあるという。業種を問わず、経営が苦しいという言い訳によるこの手の違反は、報道される典型例ではある。福島労働局が「基本的なことができていない事業者が多い。引き続き指導していく」と言っているのだから、違法行為を行っている意識が経営者に乏しいことを感じているのだろう。経営が苦しいというのが慢性化しているなら、それは経営者の無能と直結するものである。経営能力に欠けるのに無理をするから、違反行為をするという流れではないだろうか。労働局もそんなことは百も承知であろうが、安全指導は出来ても経営指導は出来ないので再発の可能性を感じても踏み込めない領域があるのかもしれない。
似た事案が過去にあった気がして確認した。2011年の12月に発生した作業員が線量計を鉛カバーで覆っていた問題は、7月3日に会社役員が略式起訴されている。この手の問題は多くあったと思うのだが、インターネット上の検索ではヒットしない。古い話は忘れられ、話題になると蒸し返されるという特性は情報を積み上げようとする行為に不適であるようだ。それならと厚生労働省のホームページを確認したところ、昨年末の監督指導の状況があったので要約したものを下に示す。

■ 福島県内で除染等業務を実施している事業者に対する監督指導の状況 (2013年1月18日)
 2012年12月末現在の監督指導結果
   監督実施件数    242 事業者 
   違反事業者数    108 事業者
   違反件数      219 件

 ・主な違反内容
    労働条件関係
       賃金等の労働条件の明示  11 件
       賃金不払                      6 件
       労働者名簿の作成             7 件
       賃金台帳の作成               7 件
   安全衛生関係
       線量の測定                   8 件
       事前調査                     34 件
       退出者の汚染検査           17 件
       持出し物品の汚染検査     12 件
       保護具の使用                 9 件
       特別教育の実施             14 件
       特殊健康診断の実施        21 件
       放射線測定器の備付け       8 件

何のことは無い。半年前と現在と大きなは出ていない。労働局の担当者は不毛な作業に疲れているのではないかと同情する。それでも放置するともっと酷くなるだろうから、継続して対応して貰うよりない。
結局、原発に不測の事態 (不測であったかどうかはひとまず置く) が発生したとき、それに対応する体制が整わないから色々と無理をするし、その無理が需給バランスを崩して美味い話に形を変えて群がる者が出てくる。群がる者を抑えるのは困難で、自由な市場にしようとすれば人件費を高くしなければならず、これでは怪しい輩が跋扈する。それではと管理された形を取っても、危険が伴う作業には労賃が高くないと人が来ないから、高くしてしまうと管理された高い賃金は新たな既得権の源にしかならない。ということは、平時の原発作業においても法令違反があったのではないかと想像される。本当のところどうなのだろうか。何もかも暴くという行為が明るい未来を約束しないのは了解するが、臭いものに蓋をしてしまっては、問題を先送りするだけになるだろう。原発を危険だというのは容易いが、それでは止めたといっても数十年は後処理に付き合わなければならない。原発反対の論理の底が浅いと感じるのは、考えるのを放棄した態度が感じられるからである。この思考放棄は、近隣の国を無暗に批難するナショナリズムにも感じるところである。考えなければ楽というのには、どうにも付いていけないのである。


哀れ民主党は純化政策を取ろうとしている。その先は、労組と松下政経塾で、その次はこの二派の分裂である。

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