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2013年6月 2日 (日)

ゼロの会試算:全原発廃炉 負担1.8兆円

国内の電力会社10社が保有する全ての原発計50基を直ちに廃炉にした場合、会計上生じる特別損失は計4兆5,000億円、廃炉にせず再稼働に必要な安全対策などにかかる費用は計2兆7,000億円で、電力会社の負担の差額は計1兆8,000億円に上ることが、超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が5月30日公表した試算で分かった。同会は廃炉を促進するための新たな交付金制度を設け、電力会社の負担を軽減する「廃炉促進法案」の国会提出を検討している。 (東京新聞:5/31)

原発廃炉の話をしないで止める話もないものだ、ということで原発を考える。

原発の話は度々書いていると思っていたが、それほどではなく電力会社の決算の話で少し触れたが、大飯原発の運転停止訴訟が最も近い。世の中で震災後の放射性物質騒ぎがあった頃と比べて関心が薄くなっているように、自分自身の関心も他に向かっているのかもしれない。こっちは資料が無ければ書くことはないので、ただ連動しているだけだが、この流された態度が世の中を危険にさらすと言われれば言い訳のしようもない。放射線被爆を必要以上に警戒して騒いでいた口ではないし、マスコミは真実を報道していないとか、メディアは知りたいことを伝えてくれないなどと嘆きもしなかった。そういえば震災後にガソリンを入れたり、食べ物を買ったりもしなかった。健康な大人なら二週間ぐらいは水があれば大丈夫だろうと高を括っていたし、分からないことを不安がっていてはきりがないと考えていた。もう少し近ければ違う行動を取ったかもしれないが、そんなもので何とかやっている。学ぶべきは食料を買い占める行動を取った後に、何があったかを自分自身で学ぶことだと思う。
放射線が怖いとおろおろして、食べ物の買い占めをしようとして、ガソリンスタンドが給油規制をしていたから5回並んで満タンにした。それに10時間掛った。ベランダの黄色の花粉をウランだと驚いて、ポータブルのガイガーカウンターを通販で買ったら怪しいもので (高かった) 、魚は西日本のものしか買わなくなった。水も通販で買っている。買い直したガイガーカウンター (今度は日本製) で近所を計ってツィッターに書いたら桁を間違えて大騒ぎになった。世の中が少し落ち着いた頃には、買いだめした食品が賞味期限切れになって、どうしようか考えた。少しの心の痛みを覚えながら。
そんなことがあってもおかしくないが、そうだからといって非難する気もない。人間なんてそんなものだし、その程度の人間が造ったものなどその程度でしかない。人が優れているなどというのは、微々たる差でしかない。設計している者も、運営している者も、監督している者もその微々たる違いから逃れられない。ただその仕事を行うだけに期待するしかない。期待を裏切るのは、余分な思惑に流されたときである。それが業 (煩悩でも良い) で、堅気の仕事をしていたらそんなしがらみに雁字搦めになってしまう。一人が躓いたところで事故は発生しないが、組織の思惑は同じ方向を向くから一人だけに留まらない。だから事故は起きる。

情緒的な話はこれくらいにして、試算の話に戻す。
試算は、資源エネルギー庁の資料や各電力会社の2012年度決算などを参考にして独自に作成したという。原発を廃炉するのに1炉あたり1,000億円掛る計算である。感覚的には随分と安く見積もったと感じた。感覚的といっても薄い根拠はあるので計算してみる。
廃炉にする原発の発電能力を1,000MWとする。年間発電量は利用率を80%として、年間発電量は、
      1,000 (MW) × 365 (day) × 24 (h) × 0.8
    = 1,000 ×1,000 (kW) × 365 (day) × 24 (h) × 0.8
    = 7.0 ×10^9 (kWh)
となる。1kWhを5円とすると年間35億円となる。原発の利益構成を考えたとき、発電量の1/3が固定費であると見積もって良さそうである。モノがモノだけに止めたからといって管理費が著しく減少することは無いと思って良いだろう。管理状態が原発稼働状態より小さくなるのが20年先だとすれば、廃炉の費用は2,300億円となる。放射性廃棄物は運転中にも発生するから廃炉で費用を考える必要は無いだろうが、発電に使用された部材が放射線で汚染されているだろうからその分は別に考慮しなければならないだろう。こっちは廃炉引当金で賄えるかもしれない。
直観的に思ったのは、廃炉費用は1炉3,000億円くらいだろうと想像した。1,000億円でもないし、1兆円でもないという程度の話である。福島の事故処理の費用からすると、1,000億円は安いのではないかという意見もあるようだが、計画停止と事故とで費用が違うのは当然ではある。
炉の発電状態の違いによって費用に差が出る可能性もある。理想的な停止状態からの作業と、安全の為に直ちに停止し廃炉にするのは作業時間や費用に開きが出る筈である。それが小さいのなら問題はないが、廃炉のモデル作業を提示しないと検証しようがない。素人には分からないから知らなくて良いというのが、先の事故でムラの利権に流されることを引き起こす要因であったことを、いまいちど思い出さなければならない。作業をするのは専門家だが、全体の方針を決定するのは国民であるべきで、そこは譲れない。説明責任というのは、素人に分かるように説明を行うという作業を約束しているということではないだろうか。
もやもやっと停止する方向に動いていたものが、もやもやっと動かす方向に傾いたのを喫持ち悪いと感じるのである。首相官邸を取り囲んだ人の列はなんだったのか。危険だと思って行動したなら、危険だと感情的に大声を出すのではなく、安全だとする人の言葉を聞くものではないか。感情的な反対は、利権で推進する連中より危険かもしれない。


もう少し根拠を明示してくれると嬉しいのだが。

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