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2013年6月12日 (水)

雇用助成金5億円を不正受給

神奈川労働局は6月10日、相模原市中央区の機械部品製造会社「ヤマテコーポレーション」が、国の中小企業緊急雇用安定助成金約5億1,500万円を不正受給していたと発表した。会社側は不正を認め、全額返還するとしており、刑事告発は見送る方針だという。(共同通信)

大きな金額の不正受給である。中小企業緊急雇用安定助成金について考える。

まず、中小企業緊急雇用安定助成金の内容確認をする。厚生労働省のホームページから引用する。例の如く、西暦表記に改めている。

――――
雇用調整助成金制度を見直し、中小企業緊急雇用安定助成金制度を創設した。 (2008年12月から当面の間の措置) 景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成する。
【主な受給の要件】
  (1) 雇用保険の適用事業主であること
  (2) 次の生産量要件を満たす事業主
      売上高又は生産量の最近3カ月間の月平均値が前年同期に比べ10%減少していること。
  (3) 休業等を実施する場合は、従業員の全一日の休業または事業所全員一斉の短時間休業を行うこと
(2009年2月6日から当面の期間にあっては、当該事業所における対象被保険者等毎に1時間以上行われる休業(特例短時間休業)についても助成の対象となる。)
  (4) 出向を実施する場合は、3カ月以上1年以内の出向を行うこと

【受給額】
○休業
  休業手当相当額の4/5(上限あり) ※1 ※2
  支給限度日数:1年間で100日、3年間で300日(休業及び教育訓練) ※3
○教育訓練
  賃金相当額の4/5(上限あり) ※1 ※2
  上記の金額に事業所内訓練の場合1人1日1,500円を加算
            事業所外訓練の場合1人1日6,000円を加算
○出向
  出向元で負担した賃金の4/5(上限あり) ※1 ※2

※1 従業員の解雇等を行わない事業主に対しては助成率を上乗せ(4/5→9/10)している。
※2 障害のある人の休業等に対しても助成率を上乗せ(4/5→9/10)している。
※3 残日数の計算は次のとおり。
  (前回までの残日数)-(判定基礎期間に実施した休業(教育訓練)の延人日)÷(判定基礎期間末日の対象被保険者数)
なお、中小企業緊急雇用安定助成金の対象期間は1年であり、1年ごとに受給の要件の確認が必要である。
――――

要約しないのは、内容が正しく理解できないからに過ぎない。分からないからまとめようがない。経営環境が悪い中でも雇用を維持する中小会社には援助しようという制度である。しかし、そのような制度であって5億円を超える不正受給というのは金額が大きすぎる。小さな会社に小さなお金を与えるというのが、この国の支援の方法だと思っていた。会社について確認しよう。
会社は1949年9月設立で、資本金は3,000万円である。従業員数は2010年8月の数字で263名とある。事業内容は、大型自動車部品加工、油圧シリンダー開発、設計、組立、メカトロニクス装置設計、製造、販売とある。大型機械の製造販売をしている会社のようである。年商は2010年6月期の実績として 49.9億円とある。主要取引先は、三菱ふそうトラックバス、 三菱重工業、小松製作所、 富士重工業などがあるようだ。
50億円の売上の会社が2年間で5億円の不正受給をしていたというのは、かなり歪な構図である。雇用調整助成金の様な種類の制度では、支給される金額は、従業員1人あたり年間200万円を超えることはないだろう。仮に条件が合って200万円が出るとして、2年間で5億円になるのは、125人が全休していなければならない。この会社263名である。制度の対象にはパートやアルバイトは含まれない。つまり、正社員の半分を休ませていて解雇はしなかったということである。解雇しない経営者は立派だが、この状況を説明できるとすれば、売上は50億円が20億円を下回るくらい悪化していたと想像するから、それくらいなら解雇も仕方ないとするのが理性的な判断だろう。1/3を解雇すれば残りが助かるが、全員助かろうとしたら誰も助からない。経営とはそういうものだろう。
不正受給した金額を返還するとしているから、本当は売上はそこまで落ちていなかったのではないだろうか。だとすると、5億円を超える不正受給で刑事告発しないのは、役所に落ち度があったことが見えるからではないかと想像してしまうが、下司の勘繰りというのだろうか。金を返すのは当然として、経営者には何としても会社を潰さず事業を継続して貰いたいものだと強く願うのである。


金額の大小だけ報道しても何の役にも立たないと言っては言い過ぎだろうか。

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