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2013年5月23日 (木)

外れ馬券経費と認める初判断:大阪地裁

競馬の所得を申告せず、3年で約5億7,000万円を脱税したとして、所得税法違反の罪に問われた元会社員の男(39)の判決が5月23日、大阪地裁であった。西田真基裁判長は大量の馬券を自動的に繰り返し購入した場合、競馬の所得は「雑所得」に当たり、全ての外れ馬券の購入費が経費になるという初の司法判断を示した。無申告の違法性は認め、懲役2月、執行猶予2年(求刑・懲役1年)の有罪としたが、脱税額を約5,000万円に大幅減額した。 (毎日新聞)


競馬の配当に税金が生じる。この課税方式について考えてみる。

以前、競馬の配当について計算方法を調べて、そのついでに3月から2ヶ月に亘ってJRAの600余りのレースについて一着馬の配当を調べてきた。結果としては、予想の人気の高い馬が一着になる確率が高いことが確認された。その結果についてはそう少ししたらブログに書こうと思っている。競馬に興味がないから特に意味のある行動ではないのだが、常に1番人気に投票すると、全体の期待値として74%程度が払い戻される結果とほぼ一致することが確認された。不毛な長い作業をしてきたと思っているのだが、予想するのと確かめることには確実な距離があるのも事実である。
さて、今回の判決であるが、2012年11月29日付けで、新聞が今回の被告人の公判について報道している。争点は、はずれ馬券が費用になるか否かである。まずは税金額の決定の考え方を確認する。競馬の所得は税務上一時所得として処理されるから、
  課税所得 = (受取金額 - 必要経費-特別控除50万円)×1/2
で計算され、所得税は、
  所得税 = 課税所得 × 税率
で計算される。税率は給与所得などを含めた総合課税で計算されるから、5%~40%の範囲で決定される。なおこの他に、住民税が10%発生する。
被告人の主任弁護人を務める中村和洋弁護士が公表している資料に従って所得税の見解の違いを確認することにする。双方の計算方法を下に示す。報道の数字と違いがあるが、弁護人の資料を採用することにした。

■ 国税当局の考え方による算出 [単位:万円]
  年    購入金額  配当金額   差額
 2005     600    10,200     9,600
 2006    1,800    52,000    50,200
 2007    3,200    76,700    73,500
 2008    6,500   144,600   138,100
 2009    3,100    79,500    76,400
 合計   15,200   363,000   347,800

■ 被告人側の主張による算出 [単位:万円]
  年    購入金額  配当金額   差額
 2005    9,900     10,800      900
 2006    53,800     54,400     600
 2007    66,700     76,700   10,000
 2008   142,000   144,600     2,600
 2009    78,400     79,800     1,400
 合計   350,800   366,300   15,500

配当金額に差があるのは、配当金額の計算方法等に一部異なる点がある為である。購入金額に大きな差があるのが、外れ馬券を費用として計上できるかどうかの違いによっている。34億円と1億5千万円の差は余りに大きく、結果として所得税は数億円と数千万円と税額に大きな開きが出る。
国税の計算なら一生かかっても払いきれない金額になる。何はともあれ、本当の意味で得られた配当金の合計は1億5,500万円に過ぎず、給与所得として年収800万円くらいのようだが起訴されて会社に居られなくなったというし、妻子もあるというなら、ひとまず離婚して妻子を逃がして自分だけにするよりない。しかし、そうしたところで、税金を理由に事故破産することなど出来る筈もないから、脱税で身柄を拘束されて刑務所の仕事などで払いきれないから本当の終身刑が確定することになる。税金を逃れる行為は許されないが、払いきれないから申告できない状況では如何ともし難い。判決は、所得税額を5,000万円にして、執行猶予を付けたから、通常の生活を営めるところにした。妥当な線だろうと思う。

今回の判決で争われたのは、競馬で得た収入が一時所得であるか、雑所得であるかである。雑所得は、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、譲渡所得、一時所得などのどれにも該当しない所得のことである。継続的に賭けていることからすると、運用に近いと考えられるから、FXで得た利益と同じような扱いである雑所得にするのは自然な流れに思える。つまり、競馬の配当にどう税金を掛けるかについて制度が未整備であるということである。
今回、なぜ利益があることが分かったかである。被告人はPCを利用した投票方法で行ったようだから、PCでの利用には事前登録が必要になり、お金のやり取りをすることからすれば銀行の口座指定に相当するような手続きが必要になるのだろう。(興味が無いから調べない) その口座に振り込まれた金額を確認すれば所得額が分かる。投票権販売所で買って、窓口で受け取ったものには課税されず、オンラインでやったものだけ課税するでは、税金の公平性に問題が生じる。オンラインの方が配当が高いというなら、事情は分かるのだが、正面切って不公平を主張してしまってはJRAも具合が悪かろう。常識的には法整備をすることだが、競馬人気が下がると困ると日本赤軍ではないJRAは心配していることだろう。


電話で投票できると聞いて、ノミ行為だと思ったことがある。違法行為には課税のしようがない。

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