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2013年5月10日 (金)

自動販売機-2 (たばこ)

昨日に続いて自販機を考える。

今日はたばこの販売について考える。数字は断りが無ければ日本自動販売機工業会の公表資料に依った。
たばこ自販機の数、年間販売金額、1台あたりの年間平均販売額を各年の推移でまとめた結果を下に示す。

■ たばこの自動販売機台数と販売金額
           2012  2011 2010  2009  2008  2005  2004  2002  2000  1998
台数[千台]    304   328  367   405   424   616   622   629    626   527
売上[億円]   4,864   5,896  5,987  5,706  8,543  19,625 19,645 19,764 19,866 16,278
1台売上[千円] 1,600  1,800  1,630  1,409  2,014  3,185  3,156  3,140  3,174  3,088

上記で2005年まで台数、売上共に安定していたが、2008年以降減少している。これは2008年3月にTASPOカード(成人識別ICカード)の運用が開始され、自販機の更新がなされたことが影響していると考えられる。この他にたばこ税の変更(増税)がなされている。上記の期間では、1998年12月(+20)、2003年7月(+20)、2006年7月(+30)、2010年10月(+110)に変更があった。カッコないに示したのは、マイルドセブンの1箱の価格アップ金額を示した。単位は円である。未成年者の保護と、健康の促進の名のもとに、少数の民は切り捨てられることになる。切り捨てても構わない立場にあるが、少数を切り捨てることは危険な思想だと信じているので、以下、愛煙家の立場で考えることにする。
たばこの販売数の推移を調べた。日本たばこ協会の資料に依った。販売数と販売金額を下に示す。

■ たばこの国内販売数と販売金額
    販売数  販売代金
 年   [億本]  [億円]
1995  3,347   38,327
1996  3,483   39,992
1997  3,280   38,971
1998  3,366   40,899
1999  3,322   42,600
2000  3,245   41,681
2001  3,193   41,037
2002  3,126   40,187
2003  2,994   40,660
2004  2,926   40,682
2005  2,852   39,694
2006  2,700   39,820
2007  2,585   39,131
2008  2,458   37,270
2009  2,339   35,460
2010  2,102   36,163
2011  1,975   41,080
2012  1,951   40,465

1990年以降で販売数が最大であったのは1996年である。それ以降、毎年販売数を減らしている。一方販売金額は上下しながら同じレベルで推移している。過去20年の販売金額の平均は39,506億円である。2011,2012年はこれより高い。
たばこの販売数は減少しているものの、値上げ分があって売上高は維持している結果は、自販機の売上と合致しない。TASPOカードの導入により購入先が自販機からコンビニに移ったという記事を記憶しているのでファミリーマートの決算資料から、たばこの売上推移をまとめた。比較の為に、同じく免許品である酒を併記した。結果を下に示す。

■ ファミリーマートのたばこ・酒の売上高と扱い店舗数
   商品売上[百万円]   扱い店舗数    1店舗当りの売上[千円]
      たばこ  酒       たばこ 酒      たばこ  酒
2002   96,439 50,296    3,625 2,851    26,604 17,642
2003 105,821 52,557    4,015 3,416    26,356 15,386
2004 126,213 57,174    4,331 4,286    29,142 13,340
2005 140,063 60,735    4,614 5,032    30,356 12,070
2006 149,865 61,027    4,870 5,184    30,773 11,772
2007 166,315 60,841    5,117 5,874    32,502 10,358
2008 180,933 63,259    5,321 6,407    34,004  9,873
2009 261,246 65,476    5,661 6,622    46,148  9,888
2010 284,501 64,141    6,266 6,963    45,404  9,212
2011 315,683 64,505    6,788 7,391    46,506  8,728
2012 400,196 65,413    7,273 7,830    55,025  8,354

予想通り2008年のTASPOカードの導入以降たばこの店舗当たりの売上高を伸ばしている。ファミリーマートの店舗当りの売上高推移を確認すると下記の通りとなる。

■ ファミリーマートの店舗当たり売上高の推移[百万円]
2002  170
2003  167
2004  165
2005  167
2006  164
2007  164
2008  168
2009  181
2010  178
2011  189
2012  188

188百万円の年間の店舗売上高に対して、たばこは55百万円で29%を占める。カード導入前の2007年では164百万円に対し、たばこが32百万円で20%であったから、コンビニはたばこに傾斜している。近年の売上の伸びはたばこ寄与分であるとも読めるから、たばこへの依存度が高くなって、その後に税制改革で売上に影響すると大きな影響を受けかねない。商品の見直しやPB強化を行っているのは本部の危機感の表れでもあるのだろう。店舗の方は、たばこ様様状態のように見受けられるのであるが、これは店舗の管理者が疲弊していることも影響しているだろう。考えるのを拒否するような店舗経営者が見受けられるというのは、この関係の仕事をしている友人の話である。商品構成の充実と同時に、店舗経営者への支援も考える時期なのだろう。

なお、上記の例でファミリーマートを選んだのは、最大手のセブンイレブンは群を抜いて売り上げが高く、ローソンはローソンストア100 (100円ショップ) が連結対象になっていることがあり、店舗数で三番目のファミリーマートとした。日経MJ、コンビニエンスストア調査を用いて、店舗数と売上高を示す。

  店名          店舗数   売上[百万円]  店舗当り
1 セブンイレブン    14,005   3,280,512      234
2 ローソン        10,310   1,825,809      177
3 ファミリーマート    8,834   1,661,179      188
4 サークルKサンクス  6,299   1,097,915      174
5 ミニストップ       2,046    355,525      174
6 デイリーヤマザキ   1,648    229,294      139
7 セイコーマート     1,134    181,987      160
8 スリーエフ         639     106,355      166
9 ポプラ            700      93,432      133
10 JR東リテールネット   468      87,004      186
11 ココストア         541     37,304        69
12 セーブオン        577      66,351      115

自販機の酒売上が低下傾向のあるのに、コンビニの酒売上も同様に低下している。酒はどこに行ったのか。これは、前回と同じく先に送ることとする。なお、自販機の出荷状況についても今日は扱わない。なんだか斜陽産業であるように思えて悲しくなる。希望のある結果を求めてもう一日考えることとする。


時事問題を扱うより、頭を使うようだ。この疲労の方が精神衛生上好ましい。

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