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2013年4月10日 (水)

産業機械受注、2月21%減

日本産業機械工業会(東京・港)が10日発表した2月の産業機械受注額は、前年同月比21.2%減の3521億2400万円だった。マイナスは3カ月連続。前年同月にアジア向けボイラー原動機の大型受注があった反動で外需が伸び悩んだ。内需は官公需が下支えしたものの、民間向けが製造業・非製造業ともにマイナスだった。

産業機械の受注額について考える。

産業機械は、受注から実際の生産に寄与するまでに時間を要することから、将来の景気動向を前倒しして知ることになる。ただし、受注額であるので、振れ幅が大きくなるので短期で判断すると間違うことがあることに注意しなければならない。
日本産業機械工業会が発表している数字から、年単位での受注額推移を下に示す。受注額の単位は億円である。

■ 産業機械受注額推移
  年   内需  外需  合計
 2000 38,552 10,860 49,412
 2001 39,085 14,222 53,307
 2002 28,839 11,899 40,738
 2003 32,568 19,325 51,893
 2004 31,446 19,033 50,479
 2005 33,721 24,622 58,343
 2006 34,788 25,398 60,185
 2007 36,541 28,577 65,118
 2008 39,264 26,602 65,866
 2009 28,681 12,827 41,508
 2010 29,601 18,130 47,731
 2011 31,644 21,013 52,656
 2012 28,092 24,300 52,392

資源価格が高騰した2007年から2008年で受注額が増加したものの、リーマンショックを受けて2009年には減少して以降2006年の水準に回復するには至っていない。この傾向は外需において顕著であるが、外需の方が回復しているように見える。内需の2012年は2000年以降の最低額である。リーマンショック後より低い。今回の発表は2月分であるが、1月分の発表でも、内需は 1,358億4,500万円で、前年同月比72.0%と発表していることからすると、内需の回復は安倍ノミクスで騒がれるイメージとは少し乖離が感じられる。製造業が円安で体力が回復するとして、それが設備投資に回って本格的な内需の回復・拡大と言えるからもう少し時間が掛りそうである。もう少しは一年より長いような気がするが、どうなのだろうか。外需の取引先を確認した。最近の月毎の受注先を下に示す。(ブランクは受注割合が低いことを示し、取引なしを必ずしも示さない)

■ 外需の受注先
            アジア 中東   北米  欧州  南米  露・東欧 オセアニア アフリカ
2011年08月 83.6%  3.4%  3.0%   2.6%  1.1%                  5.5%
2011年09月 58.6%  5.4%  7.1%   14.8%  4.9%   4.0%
2011年10月 67.5%  5.2%  9.2%   12.0%              2.8%      1.8%
2011年11月 72.9%  2.8%  15.0%   5.9%          1.4%            0.9%
2011年12月 59.8%  1.4%  10.8%   8.9%  15.4%         2.8%
2012年01月 15.2%  3.2%  0.7%    1.0%  0.6%         78.7%
2012年02月 83.3%  5.4%  3.6%    5.7%  0.7%   0.6%
2012年03月 18.7%  1.2%  2.9%           1.0%         76.2%      0.4%
2012年04月 65.9%  3.6%  15.2%   10.6%              1.7%      1.3%
2012年05月 54.1%         20.4%  11.0%  3.9%         5.8%      2.7%
2012年06月 62.1%  1.4%  2.9%   5.2%              3.9%     22.9%
2012年07月 71.5%  4.3%  10.3%   8.2%  3.0%         1.2%
2012年08月 60.9%  3.8%  24.5%   5.9%  1.8%                 1.4%
2012年09月 64.3%  4.5%  9.3%   7.1%  4.4%    5.8%
2012年10月 48.1% 28.7%  3.6%   8.7%  2.8%   5.2%
2012年11月 59.0%  1.1%  3.1%   3.5%  19.7%  12.6%
2012年12月 35.9% 25.4%  10.4%   5.7%  1.1%  22.0%
2013年01月 81.9% 10.6%  2.7%   2.3%  1.3%   0.5%

アジアが多いが月毎だと変動が大きい。その他の地域は継続受注とは言い難い。ロシア・東欧、オセアニア、アフリカは当たると大きいがはずれが多いイメージだが、日系企業の進出に絡んだ仕事なのかもしれない。日本企業のグローバル化は単独で現地企業と取引する機会を増やすことではないかと想像してみるが、そんなことは百も承知、二百も合点だと彼の地の取引をしている人は言うのだろう。宗教も文化も違う国との商談は、極東の島国の狭いエリアの商売とは違うことだろう。別の視点で考えることとして、製品群別の受注状況を同じ資料からまとめた。単位は億円である。

 年  ボイラ  鉱山  化学  冷凍  タン  プラスチッ ポン   圧縮  送風  運搬  変速 金属加 その他
     原動機 機械  機械  機械  ク   ク加工機械 プ    機    機   機械   機  工機械
2001  16,953  352  11,199  3,713  309  1,243  3,497  1,585  329  3,217  491  1,157  9,263
2002   8,085  343  10,959  3,683   232  1,541  3,171  1,477  244  3,005  482  1,304  6,212
2003  14,577  288  12,541  3,918  427  1,906  3,366  1,628  233  3,265  523  1,927  7,296
2004  10,680  366  14,338  4,005  348  1,925  3,216  1,693  432  3,781  598  1,673  7,425
2005  11,835  419  18,327  4,044  689  2,061  3,372  2,371  271  4,067  680  2,093  8,113
2006  15,118  369  15,798  4,206  616  2,028  3,076  3,112  274  4,012  723  1,977  8,877
2007  17,056  333  16,114  4,516  485  2,173  3,714  3,266  355  4,195  841  2,653  9,418
2008  22,129  360  11,927  4,420  885  1,586  3,197  3,328  220  4,402  748  4,553  8,111
2009  14,264  180    8,009  3,363  423    879  2,788  2,321  236  2,370  432    736  5,507
2010  14,908  177    9,489  3,654  298  1,767  2,739  2,987  281  3,411  557  1,869  5,595
2011  17,425  147  10,420  3,677  844  1,771  2,928  3,090  199  3,442  573  2,441  5,690
2012  13,274  233  15,912  3,704  270  1,742  3,253  2,556  236  3,489  454  1,764  5,504

ボイラ・原動機、化学機械の額が多い。タンクは少ないと感じてしまうが、300億円であるから小さい訳ではない。相対的に小さいに過ぎない。絶対額より各年の変動に注目する必要がある。全体に占める割合は、平均的にはボイラ・原動機が28%、化学機械が24%である。10%を超えるものはないからカテゴリー分けしても分散が大きく解析が難しい。

産業機械に注目すると、景気の回復は国内ではまだ先、海外では回復基調に入っているが十分ではないように見える。経営者も景気回復に慎重な対応を取っている、もっと簡単に言えば、景気回復に疑問を抱えたままだという。ことのようである引き続き注目することにする。


景気は気持ちと言っても、数字がそう言わないのに浮かれては少々お頭が弱い気がする。

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