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2013年3月18日 (月)

大阪産業大学:やらせ受験

大阪産業大(大阪府大東市)が2009年度の一般入試で、入学する意思のない付属高校(大阪市城東区)の生徒に経営学部を受験するよう依頼していたことがわかった。

大阪産業大学という大学を知らないのと、なぜニュースになるのかも分からないので考えてみる。


この背景には、この年、大阪産業大学の経営学部は、推薦入試の合格者だけで定員を大幅に超過していて、それ以上超過すると国からの経常費補助金が削減されるおそれがあった。この対策として、入学しない生徒を合格させて入学者数を抑制することがねらいだったとみられるという。入試予備校の発表する大学の入学偏差値をアップさせる為という説明を付属高校の生徒にしていたようだが、こっちはそれほどのことでもないだろう。
大阪産業大学より、大阪桐蔭の方が東京では有名だろう。今回問題の大阪産業大学高等学校の分校として設立し1988年に大阪桐蔭に分離している。桐蔭と言う名の学校は他にもあって、横浜にある桐蔭学園は1964年に設立している。もっと古いのが和歌山県立桐蔭高校で、こちらは旧制中学の和歌山中(1879年)が母体の一つで、1948年の学校改革で現在の校名になっている。桐蔭という校名に共通するのは高校野球の強豪校であることで、これがあるから関連した学校と思ってしまう。無論、無関係である。私立高校は、スポーツで有名になり、特進クラスで成績優秀校になって経営の安定を計るというのがトレンドになっている。その戦略は非難される謂れはないのだろうが、非難される手法であったなら、学校まるごと批判の対象になる運命になっている。
大阪産業大にもどる。この大学のホームページを見た。学長挨拶に、「社会人として大切な教養や倫理観を養い、読み・書き・ITなどの基礎学力の上に立った幅広い専門知識を習得することを教育目標としている」とある。資格が取得に熱心で、社会に出て即戦力になる教育を受けられるというのは私立大学の宣伝によく用いられるセリフである。このような学校を専門学校と呼ぶものだと思っていたが、近年は大学と呼ぶことになっているようだ。不思議な話である。
今回の問題では、大学関係者が、進路が既に決定し入学する意思のない系列高校の生徒に受験をお願いし、謝礼を払ったということのようである。推薦でこれほど来ないと思ったら来てしまったので、一般受験からの入学者を制限しないと補助金がもらえないから振い落す為に優秀なサクラ受験生を募ったということである。疑問なのは、推薦に応募して合格したなら大学に入学するのが原則ではないかということである。推薦入試は応募すれば合格になるということではないだろうから、適正な人数に合格者を絞れば良い。そうなららいことからすると、推薦入試で合格しても他の大学に行って良い (特別な憂いは無い) ということだから、今回の様な事態に陥ったと考えて良いようだ。この大学の入学試験方式を確認してみたら、AO入試、クラブ推薦入試、公募推薦入試、一般入試、大学入試センター試験利用入試、ユニーク入試、留学生入試と随分といろいろある。良く言えば多様な人材を集めているということなのだろうが、誰でも入れるように出来ているように見えてしまう。これだけ複雑に募集して入学の縛りが無いというのでは管理上問題発生の可能性は高いだろう。複雑な系を作ったのだから、管理上の新たな工夫も必要になるだろう。入試は残酷な結果を伴うが、単純な残酷さなら受験生も受け入れることだろうし、そのことが何かの経験となるのだろうと思う。まあ、資格にはならないから、そのような価値観の人には受け入れられないことだろうことは容易に想像が付く。
一般入試の合格者数を少なくしてしまえば良いと思うのだが、合格者が何人出たというのは公表されるから合格者なしには出来ないのだろう。経営学部は、一般入試前期・中期・後期の募集定員が55・24・13となっている。それほど調整代はないように見える。
サクラに頼むのも、頼むからにはお金を払うのも、仕事からすれば当然に思える。高校の先生が指揮するのはなかなかだが、高校も大学もなかなかなのかもしれない。


専門学校は大学と名乗らないと商売に差し支えるようだ。

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