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2013年3月22日 (金)

プリウス

プリウスの販売状況について考えてみる。

プリウスには、プリウスの他に、アクア、プリウスαがハイブリッド (HV) カーのシリーズと位置付けられると考えてよい。レクサスを含むトヨタのHVカーには、前記の三モデルを除いて、HV専用車として、カムリ、SAI、HS、CT の4車種があり、ガソリンモデルに加えてHV車種を設定いる車種としてエスティマ、クラウン、アルファード、ヴェルファイア、RX、GS、LS がある。
HVは燃費の良さが最大の売りであるが、部品が増える複雑なシステムになることから車両価格が高くなる。仮に、年間走行距離が10,000kmで、ガソリン代がリッター150円として、ガソリン車の燃費が10km/L、HVカーが15km/L とする。年間のガソリン代はガソリン車が15万円、HVカーが10万円になるから、差額は5万円となる。5年間で総額25万円回収されることになる。HVとガソリンの両モデルのあるエスティマで、2.4 アエラス 4WDで比較すると、ガソリンが322万円に対し、HVは402万円で差額は80万円である。複雑になっている車両のメンテナンス費用が増加することが予想される。現状の車両価格差を、燃料代で回収することは実質的に困難だと考えて良い。
HVカーに乗ることの目的は、HVカーに乗っていることを示すことであって、HVカーが総合的な経済性能で勝るという訳ではないようだ。HVカーに乗っていると、環境にも配慮を欠かさない知的な人だと思われる、むしろ、自分自身をそのように思うことが重要視されるのかもしれない。そこで、HVカーだと確実に認知されるプリウス(Prius)と、レクサスブランドのHVカー(Lexus)、プリウス以外のトヨタのHVカー(Toyota)、HVカーのみの構成のレクサスとトヨタの合計(HV)、のそれぞれの登録台数を四半期ごとにまとめた結果を示す。

             Lexus  Toyota   Prius   HV
09CQ3   4,693   7,572    81,139   2,136
09CQ4   9,320  10,117   76,327  10,171
10CQ1   9,840  20,841   84,860  20,117
10CQ2   5,388  12,084   85,566  11,839
10CQ3   6,047  13,170   83,968  10,975
10CQ4   2,870    6,084   61,275   4,771
11CQ1   7,910    6,282   52,523   9,813
11CQ2   6,102    3,070   30,796   7,287
11CQ3  11,159   8,399   82,405  14,605
11CQ4   8,120  11,849   87,155  12,568
12CQ1   7,693  24,480  175,071  17,927
12CQ2   7,873  16,684  131,660  11,198
12CQ3   7,892  14,702  144,540   9,082
12CQ4   5,930    8,448  125,730   5,931

エコカー現在の影響があり販売台数は上下しているが、プリウスシリーズ (アクア含む) の台数が圧倒的に多い。HVカーが総合的な経済性で勝っている訳ではないので、バッジでしか区別がつかないクルマでは自尊心を満足させない。このことがトヨタやレクサスより、HVカー専用車種のプリウスが圧倒的に多い理由と考えられる。そこで、HVカー専用車種で、プリウスシリーズでないものの合計を見てみると上下が大きいが絶対数は少ない。該当するモデルの価格を下に示す。参考の為にプリウスシリーズの価格を加えた。

車種名       価格[万円]  燃費[km/L]
アクア         169~185      35.4
プリウス     217~334    32.6
プリウスα    235~320    26.2
プリウスPHV  305~420    31.6
---------------------------------
カムリ        304~382    23.4
SAI         338~437    21.0
CT          356~433    30.4
HS         410~552    20.6

プリウスの334万円に対し、SAI,CT,HSは高い。カムリはプリウスの価格帯に重なるが、カムリはもともと北米市場を重視したガソリン車で、日本ではセダンの販売不振があり、HVカー専用になった経緯がある。よって、基本にガソリン車に見えるスタイルを有する。
経済性のすべてを横には置けないので、実際的に購入可能な価格には自ずと限度がある。プリウスを買おうと考えてユーザーの財布には200万円が入っているとすれば、300万円のレクサスHVカーには届かない。エコロジーに見られたいと願うにも、エコノミーとして成り立たないと見栄も張れない。クルマは自由であり、それ故にエゴな存在でもある。環境負荷の大きなクルマを選ぶ一方で、不要なときは公共交通機関を使い、可能な限り歩くというのが正しいエコである。所詮、クルマを走らせるのも、そもそも作ることさえエコではない。そうしたい欲望で形成されている産業で、綺麗事が語られることは胡散臭い話である。環境性能の高いクルマ以外を選ぶのが罪悪であるような風潮は危険である。体制側の考えに背く思想を排除する日が近いのではないかと心配してしまう。バカバカしいことをする愚かさが存在することが、この国を、おそらくはこの世界をほどほど平和にしているのだと思う。それが小さな諍い事を引き起こすのもまた事実なのではあるのだが。


安くないといけない。違ってないといけない。それでいて変だとは言われたくない。そんな欲望を満たさないと売れないようだ。

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