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2013年2月 8日 (金)

ブラックベリー 日本撤退

カナダの携帯電話機大手ブラックベリーは2月7日、新OS搭載のスマートフォンを日本で発売しない方針を明らかにした。ブラックベリーの日本での販売は低迷しており、事実上の日本撤退となる。ブラックベリーは新OS「ブラックベリー10」搭載機種について「世界の主要市場で発売していくが、日本は当社にとって主要市場ではない」と表明した。ただ、既存の利用者へのサポートは続ける。米調査会社コムスコアによると、日本でのシェアは2012年6月時点で0.5%に満たない。

世の中はスマートフォンで溢れている。そんな中、カナダのブラックベリー (旧社名RIM) は日本市場から事実上撤退することになる。スマートフォン市場はどうなっているかを考える。

スマートフォンの出荷台数の推移を示す。単位は百万台である。
出所はIDCのプレスリリースを基本にしたが、一部は他の市場調査会社の資料を参考にしている。百万台の単位であるので、乖離は大きくないと考える。結果は下記の通り。

■世界市場のスマートフォン出荷台数
 2008年  2009年  2010年  2011年  2012年
  139    172    297    482     704

2010年から急激にスマートフォンが成長している。日本では携帯電話を販売しているコーナーにスマートフォンしか並んでいない状況にほぼなっている。2011年からは新機種は全てスマートフォンと言ってもいいくらいになっている。日本においての話として、基地局の設備を見直す必要が生じるので、もっと緩やかに変化すると思っていたが、携帯電話キャリアの事情は違うようである。

日本以外の国も大きな流れは同じようだ。世界的に不景気風が吹いているときにこの成長市場は魅力的である。携帯電話会社も、その部品を作る会社も、ソフトウェアを開発する会社も乗り遅れたくない気分だろうことは容易に想像が付く。ということは、ここでは激しい競争が起きていることになる。
携帯電話を作っている会社の業績を調べようとしたら上手く集まらなかったので、携帯電話に用いられるOSの市場シェア推移を示す。AndroidとApple社のiOS (iPhoneに等しい) 今回の話題であるBlackBerry の三つを調べた。この他に有名なところで、Symbian OSとMicrosoftがあるが、本題から外れるので割愛した。結果は下記の通り。

■世界市場のスマートフォンOSシェア
         2008年  2009年  2010年   2011年  2012年
Android       0%    4%    23%    48%    68%
iOS          8%    14%    16%    19%    20%
BlackBerry OS  17%    20%    16%    11%     4%

Android の成長が著しい。Android は実質的に2010年から普及が始まったと考えて良い。翌年にはトップシェアになり、さらに拡大している。OS が無料であることもあるが、アプリケーションの開発用のソフトウェアも無償提供されているという。iOS はiPhoneだけであるから、市場の伸びと同の様に出荷台数は伸びているがシェアの拡大は十分でない。今回のテーマである BlackBerry は、2012年のOS出荷数が2011年の半分になるなど退潮著しい。今回の報道は、新OSの日本語対応に費用が掛かるからやらないというものであるが、日本市場より北米市場の立て直しが優先されよう。BlackBerryはもともと法人向けの販売が多いモデルと言われている。市場の拡大で個人向けを充実させようとしたが、ソフトウェアの充実だけでは個人ユーザの気を引き付けるのに弱かったということだろう。2009年からBlackBerry用アプリケーションサイトを開設したというから、非常に遅れたということはない。(少しは遅れている) 個人ユーザがiPhoneと比べると、競争力が乏しい印象は残る。仕事で使っている印象があり、会社からリモートコントロールされているみたいに見えてしまう。法人向けを個人向けにすることの難しさである。まあ、個人向けのスマートフォンも、リンゴの会社に遠隔操作されている感はあるのであるが。
なお、携帯キャリアのドコモも合わせて、日本市場からの撤退は否定している。売れれば再度参入するし、売れなければそのまま撤退するのであるが、現在店頭に並ぶ製品の売上には影響したくない。そんな素朴な反応に過ぎなかろう。
ついでだから、日本でスマートフォンが広まったことについて次回考えることにする。


なんだか軽い調子の話になっている。経済ネタの方が相性が良さそうだ。

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