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2013年1月22日 (火)

桜宮高の体育系2科、募集中止

大阪市立桜宮高校でバスケットボール部の男子生徒が顧問教諭の体罰を受け、自殺した問題で、市教委は21日、臨時の教育委員会議を開いた。今春の体育系2科(定員計120人)の募集を中止し、同じ定員を普通科に振り替えて募集することを決めた。ただ、選抜時期や入試科目は従来の体育系2科と同じ内容とし、受験生に配慮する。


玉虫色の決定は政治家と役人が話し合うと落ち着くところであるようだ。問題解決と将来像の描き方は、大阪市の関係者と距離を感じるのだが、そうはいっても事情は理解できるだろうから、少し考えてみよう。

募集を停止となると、高校進学が果たせない中学生が急に生まれる懸念がありこれは避けたいというのが、進学希望者の周囲や中学関係者に多いだろう。進学希望の中学生には、スポーツ科(正式名称はさて置く)に進学したいのは、スポーツが好きで他の勉強にはあまり興味がわかない生徒の事情もあるだろうから、普通科でもOKですとは言い難いのだろう。高校は普通科にカリキュラムを変更すると、体育の科目を担当する教員が余る一方で、他の教科に教員が不足するという事態が生じる。四月からの異動人事には内示を出す時期になっているが、急に採用もできない。
この部分を補足する。今回問題になっている高校は、大阪市立である。大阪市立の高校は、定時制を除いて、普通科が4高、工業科が4高、商業科が4高、その他の専門学科が4高あるようだ。無論、中学校はあるが、そっちはそっちでバランスが取れている筈だから、抜いたり抜かれたりする存在ではない。つまり教員の絶対数が、そう多くない集団で構成されていることが分かる。当初、市長が顧問の総入れ替えを口にして、その後修正したのは、スポーツ科を持つ学校に顧問に適する教員が集中していて、それを全て置き換えるのは不可能であったからだろう。その程度のことなど、容易推考だろうから口に出すことが恥ずかしいのだが、面の皮が厚くないと務まらないのが政治家の仕事なのであろう。
更に加えて、入試も来年度のカリキュラムもスポーツ科のままで行く見込みといわれているのも、同じ理由によっていると考えて良い。普通科とスポーツ科の単位数の違いは10単位を体育関係に充てるか、他の科目に充てるかによっている。普通科にすればもろもろの科目で先生が不足する一方で、体育の先生が余ることになる。今後の方針も決まっていないのだから、現在のスポーツ科1,2年生はこれまで通りの対応で、何時変わるともしれない状況で運営するのは無理が大きい。基本はスポーツ科にするしかないのが運営側の理屈である。

看板の書き換えに過ぎないと批判する向きもあるが、入試中止を決められない以上、看板換えで済ませるしかないのが既定路線である。この安直な結論が既定路線であるから、さも紆余曲折合って、喧々諤々の議論をしたというポーズをとる必要があったというのが本当のところではないだろうか。
本当のところ、子供のことや学校の今後のことを真剣に考えている人はほとんどおらず、自分の身を守ることが重要なのだろう。これを非難しないが、子供の為にと口にしたなら軽く流す訳にはいかない。問題を起こした顧問に対し、いい指導者だと擁護する父兄もあるようだ。酷い顧問だと批判するOBを探すのは容易だろうが、批判のすべてを拾うのは効率的でないかもしれない。しかし、この非効率な作業の先に問題が見えてくることもあるかもしれない。小利口な仕事をしないで、足で稼いで貰いたいと報道関係者に望むものである。


たった一度の過ちですべてを失うこともある。沢山良いことをしたというので弁明するのは、情状酌量の世界で裁判所でやってくれ。あのカンダタだって一度だけ蜘蛛を殺さなかった。

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