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2012年12月 4日 (火)

三菱重工業と日立製作所が火力発電事業を統合

三菱重工業と日立製作所は、世界的に需要が拡大している火力発電の事業を強化するため、2014年1月に新会社を設立して、両社の火力発電事業を統合することを正式に発表した。
発表によると、三菱重工業と日立製作所は、2014年1月に新会社を設立し、両社の火力発電事業を統合することで基本合意した。新会社には、三菱重工が65%、日立が35%を出資する。今回の事業統合は、経営の規模を拡大することで国際的な競争力を高めるのがねらいで、電力需要が急増しているアジアの新興国や、シェールガスの産出を背景に火力発電が見直されているアメリカなどで、案件の受注増加を目指す。両社は、これまでに水力発電事業を統合したほか、鉄道事業でも提携するなど、社会インフラの分野で協力関係を深めており、今回の火力発電事業の統合で一段と連携を強めることになる。(11月29日)

日立製作所は、2012年7月に富士重工業から風力発電部門の買収を完了している。風力発電は福島の原発事故以降注目が高まり、経産省は国内の風力発電、特に洋上風力発電の開発に本腰を入れ始めている。同省主導で進んでいる福島県沖での洋上の大規模風力発電所建設プロジェクトでは、風力発電設備メーカーとして三菱重工業と日立製作所が名を連ねている。三菱重工は世界的な風力発電設備メーカーで、洋上風力に関しても、既に英国の洋上プロジェクトに向けて7000kW機の開発を進めている。先行する三菱重工に加え、国内で日立が洋上風力への参入に名乗りを上げたことになる。
富士重工は単体では大規模プリジェクトの投資に付いて来れないこと、国内風車メーカが三菱重工一社では特定の企業を支援するように見えることを経産省が嫌ったこと、これらが合わさって買収に動いたと推測される。

日立と三菱の新会社の設立は火力発電に関するものである。風力発電は対象外であるが、日本の風力発電メーカは上記の会社以外は小さいところばかりである。例外は東芝で、 2012年5月に、風力発電機器メーカの韓国ユニスンに34%出資し、傘下に収めると発表した。出資総額は約843億ウオン(約62億円)で、東芝が筆頭株主になる。両社は2011年5月に業務提携している。三菱+日立が風力でも実現したときは国内の競合はここになる。風力がどの程度電力として期待できるかは不透明であるが、風力発電が事業として成立するようになった場合には国内の競争関係にある会社がある方がよい。三菱+日立の流れは以前にあったように部分ではなく全体がゴールとして位置付けられているだろうから、風力発電の話題が出たら注目したい。

しかし、三菱重工が日立製作所を選ぶより前に、三菱電機を取り込むのが手番に思う。グループ内の企業の事業統合により競争力を高めるのが、少なくとも金融筋の理解は得やすい。以前あった、三菱重工と日立製作所の合併騒ぎで三菱側が反対した様子は、金曜会への根回しと重工のリタイヤした幹部への了解の取り付けができていなかったからと像される。リタイヤした元幹部が三菱の本丸が日立になるなどということは、とても受け入れられないだろうから、困難な作業となる。難しい理由は経済性の話ではなくて感情の話になるからである。古き良き時代の日本がそこにはあるのだろう。という想像を前提にすれば、重工と電機をまとめるのは難しい作業となる。近親憎悪は大きいものである。全羅道と慶尚道は対立しても北との揉め事では協力するし、東の島国相手なら手を組むが、対立の根っこは残るものである。ということは、電機を外す作業であると考えられるが、本当のところはどうなのだろう。


せめて10年先の絵を描いて貰わなければ、インフラ系企業は海外に活路を見出すよりない。

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