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2012年12月 7日 (金)

超小型モビリティの認定制度案:国交省

国土交通省は11月22日、二人乗り程度の超小型モビリティの安全基準などを定めた認定制度案をまとめ、意見募集を開始した。認定制度は、高速道路等は運行しないこと、交通の安全等が図られている場所で運行することなどを条件に、大きさ、性能等に関して一定の条件を付すことで、安全・環境性能が低下しない範囲で一部の基準を緩和し、公道走行を可能とするもの。 国交省では、超小型モビリティの要件として、
(1)長さ、幅および高さがそれぞれ軽自動車の規格内のもの
(2)乗車定員2人以下のものまたは運転者席および2個の年少者用補助乗車装置を装備しているもの
(3)定格出力8kw以下(内燃機関の場合は125cc以下)のもの
などと定めている。 12月21日まで意見を募集し、来年1月に公布、施行する予定である。

国交省が想定しているのは、日産の100%電動コンセプト車両で超小型車である。高速道路を走行しないことを前提にし、衝突安全性試験の規定を見直す(当然、緩和するの方向)ことをするのだろう。衝突安全性の規定は一般に小型車に不利な要素になる。しかし、見直さないと成立しない要件になりかねないが、小型だから安全を放棄して良いかと指摘されるだろう。そのあたりの微妙な話が安全性のところに踏み込まない理由だろう。
日産の超小型車と、軽自動車からダイハツのミライース、三菱i-MiEVの寸法と重量、最大出力を以下に示す。

NISSAN New Mobility CONCEPT
・リチウムイオン電池を搭載した電動車両
・最高速度 時速80km
・全長 2340mm
・全幅 1190mm
・全高 1450mm
・車両重量 470kg
・乗車定員: 2名
・最大出力8kW または 15kW (ルノーTwizyの値)

ダイハツ ミライースG
・全長 3395mm
・全幅 1475mm
・全高 1500mm
・車両重量 730kg
・最大出力 38kW
・最大トルク 60N・m

三菱 i-MiEV
・全長 3395mm
・全幅 1475mm
・全高 1610mm
・車両重量 1110kg
・最大出力 47kW
・最大トルク180N・m

日産の出力は相当品であるルノーTwizyのものを流用した。Twizyは出力が二つあるが、欧州の免許制度で自動車免許なしで乗れるものを用意したものである。小さい出力のほうが国交省の規格にあっている。ただし、免許なし仕様の最高速は45km/hなので、80km/h仕様は15kWなので、こちらかもしれない。日産が最大出力を公表していないのは、ここらあたりに理由があるようにも見える。大きい方の出力は、諸説あるようで不明であるが、15kWとしておく。Twizyの車両価格は、電池レスの状態で約75万円(6990ユーロ)である。電池はリース契約としている。(月45ユーロ=約800円) 電池の容量は7kWhである。
最大トルクは、資料がないが三菱の最大出力と最大トルクの関係から比例関係にあると仮定すれば、57N・mと算出される。ミライース並みとなる。電気モータはガソリンエンジンの言葉で表せば低速トルクが大きいから実用上は十分だろう。欧州仕様の試乗記もそのような表現になっている。
電池の容量が小さいとの指摘であるが、これはどんな使い方を想定するかによって答えは変わるだろう。7kWhの容量は、i-MiEVの電池の大きい方と小さい方の差にほぼ相当する。三菱のグレードの価格差は
主として電池代であり、120万円である。まだリチウムイオン電池は高価格である。走行距離を長くしようとすれば高価格にならざるを得ず、売れない価格(非現実的価格)になってしまう。電池の方は国交省ではなく経産省の領分になるのだろう。

ここまでの数字を眺めて、売れそうなクルマに見えない。カーシェアリングならあるかも知れないが、二人乗りで後ろは狭いし、二人だと荷物は最小限しか積めないとなると外出先での利用も使い勝手が悪い。役所が商品コンセプトをまとめるのは士族の商法の類であろう。
125ccは二人乗りには少々小さく、250ccくらい必要ではないか。ガソリン車を相手にするつもりがないなら最初からそうすれば良い。250ccの二人乗りなら、屋根のついた四輪の二輪車のイメージ(なんともひどい表現だ)でスズキあたりがまとめたら50万円で作れるのではないかと期待してしまう。これなら田舎の年寄りだけの家でも使える。自動車を所有することがステータスであればこのようなクルマは買わない。所要するのが利便性の実現でなければならないが、この利便が見えなければ買わないし。例え50万円で変えても、この金額は大きな出費である。いっそ生活保護世帯が持って良いクルマのコンセプトで考えたらどうか(これも役所が違う)。

国交省は超小型電気自動車を走らせようとしているようだ。電気自動車(EV)の販売が芳しくなく、ゼロ・エミッションを都市部で目指し、また、カーシェアリングを行うことなどが思うように進まない状況にあるから、小型のガソリン車を拡販するような規格は採用しないのだろう。健康な若者なら、荷物がなければ自転車の方が早いということになる。そのクルマを借りているのがカッコ良いように思えることが重要である。カッコ良いなんぞという言葉は役所から千里も離れた場所にあるから、出来ない仕事は相応しい人に任せるのが理性である。


トレッドが狭く転覆する可能性が高いから、運転スペースには剛性を高くしたい。生存空間が小さいということは生き残れないことに等しい。いっそ高くなることを覚悟して炭素繊維で囲んだらどうか。帝人やらないかな。

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