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2012年12月21日 (金)

衆議院選挙の結果から考えること

衆議院選挙の結果を得票数から見てきたが、選挙制度について考える。

現在の衆議院の選挙方法は、小選挙区比例代表並立制で480人を選出する方式を取っている。定数は、
 ・小選挙区 300人
 ・比例代表 180人
である。
小選挙区制度は二大政党制になりやすく、小規模政党は存在し難くなると考えられる。小規模政党を保護(適切ではないがこう呼ぶ)する為に、比例代表制を加えた方式となっている。
2000年以降の選挙で、小選挙区は非常に偏りの大きな結果になっていることが分かった。二大政党化が進み小規模政党(社民、共産)が議席を減らした2003年の衆議院選挙以降で、自民と民主の小選挙区での獲得議席数を比較すると、

■ 小選挙区 (2003-2012:議席獲得数)
       平均 最大  最少
  自民  172  237   64
  民主  101  221   27

と形は二大政党になっているように見える。
一方比例代表はというと、

■ 比例代表 (2003-2012:平均議席獲得数)
  自民  63
  公明  23
  民主  63
  共産   9
  社民   4

民主と自民がそれぞれ1/3を占め、その他の政党が残りの1/3を分け合う結果となっている。
二大政党の競争関係により、政権が移動することが与党の行動に節度を持たせて、腐敗や汚職の発生が予防できるだろうと考えていた。しかし、小選挙区の結果は、片方がダメだからもう一方にが極端に表れてしまっている。この極端さが発生する背景には、選挙民が小選挙区と比例代表の二票を形式的に持ってしまって、小選挙区では戒める投票行動をとったが、それでは極端すぎるから比例区では緩やかな投票行動に移るという、曖昧模糊とした、言葉を変えれば主体性の乏しい投票を行っている様子が窺えてくる。
例として示すと、小選挙区に自民、民主、共産しか出ていなく、どの候補も個人として魅力に乏しいが政党で選んでしまう。比例区は与党と前の与党の批判をしている威勢の良い党に投票して、適切な与党に対する監視を期待する。
この行動の問題は、与党も前の与党も問題があるのに、前の与党を選んでしまうことにある。更に加えて、与党批判をする政党が与党の監視機能を果たすことはなく、如何に与党になるかを考えていることを、選挙民は頭では理解していても批判せずに受け入れてしまっている。二大政党の綱引きが拮抗すれば比例区の少数政党がキャスティングボードを握るという図式である。最大与党になるのは50%近い議席を獲得しなければならない大変さがあるが、キャスティングボードを握るのに必要なのは全体の5%の議席でも可能である。無論、5%は少数意見に留まる危険性もある。
過半数を獲得した党が主体となって、国を動かしていくのが選挙の基本となる考え方であろう。全体の5%が意思決定に大きな影響を及ぼす姿を選挙制度は想定していない。

政局と呼ばれるお仕事を、政治家は好むようだし、評論家やマスコミは否定しながら格好のネタにありついたと喜んでいるようだ。政治家業に係わりの無い国民には政局は実につまらない話で、その時間で小さな仕事でよいから前に進ませて欲しいと願っているだろう。
衆議院で小選挙区を続けるのなら、比例区はなくすのが基本だろう。極端な結果を恐れるなら、参議院の方式で比例区(小選挙区でなければよい)を採用して意見の対立と議論を積み上げれば良かろう。参議院の機能を減らす考え方を取るなら、現在の衆議院の制度には無理がある。
政党という集団を信じる気に成れない。彼らは都合(多くは欲得)によって態度を変える。たった一つのことを達成しようとする個人は信じても良い。金が掛らない選挙は少しましになったが、依然として金が要る。政党交付金は既存政党には入るが、新党や個人には当然のことながら入らない。選挙制度を決めている立法府は、実は最大の既得権を守る団体となっていると思う。
個人が出る国政選挙は出来ないのだろうか。


維新の会の選挙違反が出てきた。民意を反映させるには選挙違反も辞さないとは言わないか。

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