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2012年12月27日 (木)

コンビニエンスストア

ファミリーマートは12月27日、筆頭株主である伊藤忠商事の中山勇常務執行役員が社長に就任する人事を発表した。出店競争が激化するコンビニ業界で勝ち抜くため、経営の若返りを図る。

ファミリーマートは西友が1998年に手を引いて、am/pmと2010年に合併している。am/pmの合併話は長いので省略する。伊藤忠が筆頭株主である。伊藤忠はユニーと業務・資本提携を2009年にしているが、ユニーはサークルKサンクスの親会社である。合わせれば規模が大きくなるが、それだけではないのは後で書く。他に総合商社が資本参加しているのはローソンの三菱商事がある。また、セブンイレブンは三井物産と親しいことで知られる。
コンビニエンスストア(以下CVS)の実態に疎いので、まず会社の整理をする。資料は日経MJ、コンビニエンスストア調査を用いた。店舗数と売上高を示す。

   店名          店舗数   売上(百万円)   
1  セブンイレブン    14,005   3,280,512
2  ローソン        10,310   1,825,809
3  ファミリーマート    8,834    1,661,179
4  サークルKサンクス  6,299   1,097,915
5  ミニストップ       2,046    355,525
6  デイリーヤマザキ   1,648    229,294
7  セイコーマート     1,134    181,987
8  スリーエフ        639    106,355
9  ポプラ           700     93,432
10  JR東リテールネット  468      87,004
11  ココストア        541      37,304
12  セーブオン        577      66,351

上位の4社はよく見かける。セイコーマート、ココストア、セーブオンは記憶にない。もしかするとどこかで程度の接点しかない。ポプラは広島や山口に出張したときはよく見かけた。なぜ品川にあるのか不思議に思った記憶で調べたら今はなかった。地域色が強そうなのは他に、セイコーマート(本社北海道)、スリーエフ(神奈川県のスーパー富士シティオ)、ココストア(中部地方・近畿地方中心)、セーブオン(本社群馬県)がある。

CVSはドミナント戦略(Strategic Dominance)を取っていると言われる。ドミナント戦略とは、特定の限定した地域を対象とした集中的な出店を行い、同一商圏内の市場シェア率の向上獲得や独占を意図した出店戦略や出店計画を言う。CVSの売上の大半を占めるのは弁当等の食料品である。これら食料品で食中毒防止の為に、配送時間に最大限の配慮がなされている。これには効率的な搬送できるか否かにかかっている。また、本部が行う店舗への経営指導の上でも、分散的な店舗配置より、路線に沿ったり、集中したりしている方が好ましい。このような理由によってドミナント戦略が採用されることとなっている。
セイコーマートが北海道中心であるのと、逆に、セブンイレブンが沖縄や四国に出店していないのは、この戦略に依っていると説明可能である。店舗開発力の高いセブンイレブンは、出店する地域を決めたなら集中的にそのエリアに沢山の人員を店舗探しに充てるようである。どうせならと、上記のデータから店舗当たりの売上高を計算した。

1  セブンイレブン     234  [単位:百万円]
2  ファミリーマート    188
3  JR東リテールネット  186
4  ローソン        177
5  サークルKサンクス  174
6  ミニストップ       174
7  スリーエフ        166
8  セイコーマート     160
9  デイリーヤマザキ   139
10 ポプラ          133
11 セーブオン       115
12 ココストア         69

セブンイレブンが群を抜いて高い。2位のファミリーマートとの差は46百万円で、一日当たりの売上差を年365日として計算すると12.7万円となる。セブンイレブンだと日に10万円違うというのは伝説ではなく、事実であった。二つ良いことは無いと決まっていて、いろいろと厳しい話も聞く。
ポプラについては、業界で一般的でないことをしていることで知られる。ポプラでは本部に支払うロイヤリティーが、コンビニ業界では一般的な粗利分配方式ではなく、加盟店にとって有利な売上ロイヤリティ制度(大手に比べて格段に低い3%)を取っている。また、フランチャイズ中途解約に伴う違約金が発生しないのも特徴である。品川の店が無くなったのも、このせいかもしれない。

9月にセブンイレブンが2013年春をめどに四国進出する決定を発表した。、このとき話題になったのが、サンクスを運営する会社の120店がセブンイレブンに移るというものであった。サンクスは法的措置をとって、東京地裁に差し止め訴訟を起こしている。
こっちの生々しい話は明日書こうと思ったが、これ以上の情報もないから止めにする。セブンイレブンの四国進出にあたってドミナント戦略が取られて、早期に店舗数を確保して四国の加工工場の規模と効率をアップしようとする動きと理解できる。


葬式があっても休めないという話は、現代版のあゝ野麦峠か。

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