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2012年12月29日 (土)

大飯原発断層の再調査終了

国内で唯一稼働中の関西電力大飯原発(福井県)の敷地内にある断層をめぐり、原子力規制委員会は29日、専門家を交えた二日間の現地調査を終えた。活断層かどうかをめぐる見解は一致せず、来年一月中旬にも評価会合を開いて調査結果を検討することになった。

活断層があれば原発を停止する規則になっているが、そうでないなら稼働を継続するという話である。しかし、活断層の定義が揺れているようである。原発に安全性を重視する立場で、疑わしいなら止めるべしとする考え方と、活断層の厳密解を求めなければならないとする立場で対立している姿に見える。
活断層の上には原発を造らないことになっているのは分かるが、稼働停止を求める法的な根拠は原子炉等規制法に求めなければならないようだ。ただし、差し迫った危険があれば停止命令を出せるが、差し迫った危険とまではいえないとなると停止できないことになる。規制委員会は電力会社の経営を危機的な状況にする可能性のある判断をしなければならないのに、法律が未整備で判断に必要以上の負担が掛っている。
そもそも活断層の厳密解が見いだせるかといえば、難しいと答えるのが妥当だろう。一声十万年前という世界と、今日から四十年後の危険とを天秤に掛けるのは、基準が明確でないと学者の判断に影響を及ぼす。これを多数決で決めましょうなどと考えれば、会議が混乱するのは必定である。一方で、安全サイドに立った判断を出そうとすれば、委員の一人でも危ないと言えば止めることになるのだから、この国には原発が出来ないことになる。
電力会社は地域独占といえども民会企業である。その私有財産である原発の資産価値を、実質0にする判断を国の機関がやっていいかというと難しい。認可したのが国で、都合が悪くなった(国民の受けが悪くて選挙が戦えないということ)ので停止しますというなら、損害賠償の訴訟を起こされるのは確実だろう。以前書いた気がするが、動かすにしても動かさないにしても金が掛り、電力の値上げが発生するのならば、原発は国の管理下に置いて税金で処理するのが妥当だろう。民間での原発使用を禁止する法律を造れば良い。電力会社は原発を時価で国に売り、その時点で原発負担はなくなるから、原発を言い訳にする電気料金の交渉はなくなる。このくらいさっぱさせたところで、電力会社には値下げ交渉するのが筋だと考える。そもそも電力会社に原発を振付けたままで停止したままにすると、電力値上げに地域格差が大きくなる。国が地域格差を大きくする行為のトリガーを引くのは許されない。

国が配慮すべき事柄は、
 ・原発の処理で民間企業に負担を掛けない。
 ・地域格差を生じせしめる判断をしない。
 ・原発稼働の是非を国が独立して判断する状況を実現する。
ことであるだろう。

関西電力が発電用に稼働させている原発を停止する行為はこのすべてに抵触して許されない。活断層の判断は委員会で引き続き行うことにして、それと並行して原発の資産を国に移管して、関西電力にリースする法律の整備を行わなければらない。原発を廃止するにせよ、推進するにせよ、中途半端な状態での綱引きより好ましい。綱引き状態では廃止派と推進派の片側によって勝負がついたに見えても、逆に流れる可能性が残る。いたずらに混乱を引き起こすのは効率的でないし、安全という技術の進歩にも悪い影響を及ぼす。安全は稼働しなくても、安定した停止状態になるまで長く必要なものである。廃止派はこの観点で考えていない。今停止しても二十年続くのだ。推進派なら安全は尚のこと重要である。

活断層の判断の議論は、心霊スポットの話と同じレベルに見えてしまう。その程度の議論で国の行く末を決めていいかというと、頭を抱えるよりない。だからこそ、実務は経済的な損害でぶれる要素を排除することをするしかない。そのトンネルや、あの橋の上に出ると言う話も、夜の暗がりだからこそのものだろう。電力会社の経済的な負担を減らせば、残る幽霊は核武装マニアの霊くらいだろう。


このブログを朝の通勤電車で読む気持ちが分からない。帰りに読むのも分からないが。

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