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2012年12月 5日 (水)

原発を止めてLNG発電にするとして

原発を止めるか、続けるかが衆議院選挙の争点になっている。止めるには、直ちに・速やかに・いずれといった副詞が付き、続けるにはそもそも動詞が変化して、適切な監視を行うに変わっている。原発を止めにして天然ガス(LNG)発電に切り替えるとしたらどうなるかを考える。


日本全体の電力使用量が10,000億kWhとしてこの30%を原子力発電が担ってきたとすると、原発の電力供給量は年間3,000億kWhとなる。
桁が大きいので表記を改めて、3.0E11 kWh = 3.0E8 MWh となる。
年間なので1日に直す。365で割ると
 3.0E8 ÷365 = 8.2E5 [MWh]
単位をエネルギーの単位のジュールに直すと、
 8.2E5 × 60 × 60 = 3.0E9 [MJ]
輸入LNGの 発熱量は、54.6 MJ/kg であるから、発電効率を40%として毎日必要なLNG量は、
3.0E9 ÷ 54.6 ÷ 0.4 = 1.4E8 [kg]
となる。

東京ガス扇島工場のは、LNG地下貯蔵タンクは1基が20万キロリットルである。LNGの比重は0.45程度と考えて良いから、1基が蓄えることの出来る重量は、
 200,000 × 1,000 [ l ]× 0.45 [ kg/l ] = 90,000,000 [ kg ] = 9.0E7 [ kg ]
球形タンク方式のLNGタンカーは12~15万キロリットルの容量があるから、ほぼ同じレベルと考えて良い。

●LNG発電で原発相当を補うとすると、1日LNGタンカー1隻分のLNGが必要である。

東京電力の供給範囲で、LNGの受け入れ基地は東京湾のみである。他に日立港に計画があり、2015年の利用開始を目指している。
既存のKNG基地はガス会社の利用と、発電用に用いられ新規の発電用に余力があるとは言い難い。発電所は冷却用の水が必要なのと合わせて港の近くに発電所が置かれる。パイプラインと冷却用の設備があれば内陸部でも可能であるが、パイプラインが整備されていない状況では難しい。津波被害と災害発生後の電力供給を考えれば、パイプラインと内陸発電がリスクヘッジになるが具体的な検討作業はなされていないようだ。東京都の発電所計画は東京湾に発電所を設置する検討になっていて、当初の災害時の対策にはなっていない。宗旨替えをするなら、説明はすべきだと思うが、東電憎しで作業して人気を稼ぐ算段は不毛で、せめてグランドデザインのコンペであって欲しいものである。


そういえば都知事選もやっている。

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