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2012年11月12日 (月)

三越伊勢丹HD、通期最終益は64%減

百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスは11月9日、2013年3月期の連結業績見通しを下方修正した。売上高は従来予想を60億円下回る前年比0.5%減の1兆2340億円、最終利益は予想を80億円下回る同64.3%減の210億円となる。

昨年五月に開店したJR大阪三越伊勢丹(大阪市)の営業不振によることが主な要因であるようだ。三越は日本橋、伊勢丹は新宿の百貨店であるから、近畿エリアで強くないことは容易に想像が付く。大阪に出店したのはそれなりの勝算があってのことだろう。近畿の百貨店店舗の規模が分からないので、2011年度の店舗別売上高ランキング(日経MJ)を参照した。ランキングは下記の通り。

2011年度近畿地区百貨店店舗別売上高ランキング (単位:百万円)
① 阪急うめだ本店   124,458 (▲ 5.1%) 全国 5位
② 高島屋大阪店    117,890 (+ 2.6%) 全国 7位
③ 阪神梅田本店      92,350 (▲ 3.8%)  全国13位
④ 近鉄阿倍野本店     84,793 (▲ 2.8%) 全国15位
⑤ 大丸心斎橋店     83,944 (▲ 5.0%)  全国16位
⑥ 高島屋京都店     83,378 (▲ 2.3%)  全国17位
⑦ 大丸神戸店      78,796 (▲ 2.0%)  全国19位
⑧ 大丸京都店      68,486 (▲ 1.1%)  全国21位
⑨ JR京都伊勢丹     64,587 (+ 0.8%) 全国24位
⑩ 大丸梅田店      61,781 (+65.7%) 全国25位
  注:カッコは対前年比。「阪急うめだ本店」には「イングス館」と「メンズ館」、「高島屋大阪店」には「和歌山店」、近鉄阿倍野本店には「Hoop」、「高島屋京都店」には「洛西店」を含む。

予想通りで、三越伊勢丹は9位の京都のみである。この店舗はJR西の連結子会社になっている。JRでなぜルミネでないのかと思ったが、ルミネはJR東だから当然であった。京都と大阪などを運営する会社は三越伊勢丹HDの持分法適用会社である。
全国での順位はと確認すると下記の通りである。

2011年度百貨店店舗別売上高ランキング
① 伊勢丹新宿本店     235,010(+ 7.1%)
② 西武池袋本店      176,476(+ 5.5%)
③ 三越日本橋本店    165,220(▲19.6%)
④ 高島屋横浜店         131,794(▲ 1.7%)
⑤ 阪急うめだ本店    124,458(▲ 5.1%)
⑥ 高島屋東京店        124,242(▲ 2.2%)
⑦ 高島屋大阪店        117,890(+ 2.6%)
⑧ 松坂屋名古屋店     111,102(+ 1.1%)
⑨ JR名古屋タカシマヤ   104,002(+ 4.3%)
⑩ 東武百貨店池袋本店 102,936(▲ 5.8%)

三越法人外商の売上が、「三越日本橋本店」から「伊勢丹新宿本店」の売上に移った影響が出ているようである。
地域の一番店にならないと百貨店の店舗経営は難しいと昔聞いた。新宿は伊勢丹、池袋は西武、日本橋は三越、横浜は高島屋で、梅田は阪急で、京都は高島屋ということか。京都は大丸の方が強そうな気がするし、梅田と心斎橋の距離が分からない。それに加えて、阪急は阪神と一緒になってH2Oで、松坂屋は大丸と一緒になってJフロントになっていて、正直なところ利用しない会社はどこだかわからなくなっている。
百貨店が安心感を与えなくなって久しい。バラのマークの包み紙で贈答されると良さそうな気がしたから、タカシマヤの名前の入っていないバラの包み紙による包装サービスをス―パーがやっていた。これは問題がありそうだと思ったものだ。それもバラのマークが霊験あらたかであった幸せな時代を象徴している。

三越は栄光の時代が終わったと判断して伊勢丹とくっ付いた訳だが、統合後のボーナスに三越と伊勢丹で大きな差がある(伊勢丹が高い)といった、三越が救済合併されたイメージが外部に伝わった。これは三越の商売、外商に影響が出ているだろうと予想される。日本橋三越と外商だけ三越にして、残りは伊勢丹に引き取ってもらえば良かったのだろうが、伊勢丹もそれなら買わないと言うだろう。
それで思い出して、松屋は銀座で三越と競っていたのであるが、松屋は経営状況が悪かった時代に、東武と伊勢丹に支援して貰っていたと言うのが適切でないなら、全日本デパートメントストアーズ開発機構に加入していた。三越と組むのは嫌だろうと思ったら、伊勢丹との共同作業について疎遠になっているようである。東武から来た社長が立て直しをしていた時代は、金はないが知恵を出すというような(本当のところは知らない)、社員の活気が銀座店に溢れていた(と、感じた)。
百貨店の経営は難しい時代になっているようだ。


平日の日本橋三越に寄ったら育ちの良さそうな御婦人と娘(あるいは嫁)が連れ立っている姿を多数見た。これを三井系企業の人に話したら、顧客の高年齢化対策が緊急認識と聞いた。日本橋を二階分ユニクロにすればと言ったら、外商に影響が出るでしょうと笑われた。

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