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2012年11月 2日 (金)

シンドラーエレベーター -2

シンドラーエレベーターの関係した東京都港区で発生した事故について、製造元のシンドラーエレベータの元東京支社保守部長ら五人(シンドラー社二名と、メンテナンス会社のSECの三名)は2009年7月、業務上過失致死罪で在宅起訴され、東京地裁で公判前整理手続き中である。

つまり、2006年の事故は、2009年に起訴されたが、2012年になっても公判前整理手続きで公判に至っていないということである。事故の因果関係を明確にして刑事責任を負わせるのは難しい内容だと想像していた。つまり、起訴猶予になるというところだとうと思っていた。それが有罪とも無罪ともつかない状況が三年も続いていた。公判前整理手続きでは、検察官は証明予定事実を明らかにし、証拠を開示する。弁護人も争点を明示し、自らの証拠を示さなければならない。エレベーター事故の内容は明らかで検察側が隠しても仕方ないし、時間をいたずらに延ばせば非難されるのは明らかである。とすると、弁護側が協力的でないように見えるが、被告人の利益を守っているということ以上には言えない。はたしてどうなるのか。
港区の被害者の両親は民事訴訟を刑事訴訟の前に起こしているが、この結果がどうなったかは不明である。両親がテレビの取材に答えて、シ社から謝罪がないと言っていることからすると民事で謝罪はしていないようだ。民事と刑事は別物だから、和解金の支払いでまとまっているのかもしれないが、民事は公表しないことが普通にあるからこちらの裁判は終わっているのかもしれない。そうだとすると、謝罪がないことを主張する両親の言動は事情がりかいできないのだが。あるいは、刑事が済んでいないことを理由に民事を待っているのだろうか。

業務上過失致死の法定刑は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金である。 事故後直ちに起訴しなかった検察の行動から推察するに、難しい案件で検察は有罪にするのは大変そうである。五人のうち多くは、有罪になっても執行猶予が付く可能性はあるから、被告人の利益は、速やかに裁判を行うことにある。弁護人は会社の利益を最大化する為に裁判を遅らせていないか。被告人の中にはシ社は含まれていないが、事故は事業行為に関係するからシ社は弁護に関係していると想像される。裁判が長引くことは消費者が悪いイメージを持つことになるが、結審しなければ大丈夫という判断か。裁判が進んでいないことは金沢の事故がなければ気が付かなかったのだが、事故があり、日本人には不誠実な対応としか映らない行動をしていては今後の事業に深刻な影響があるだろう。

シンドラー社製のエレベーターを死刑台のエレベーターと呼ぶのがネット上にあった。死刑台のエレベーターはフランスの映画で、マイルス・デイビスの演奏と共に有名である。二度目の事故で、フランス映画より、スイスの会社名として日本では記憶されることになるだろう。

こんなことをするくらいなら日本の事業から撤退すれば良いと思うが、メンテナンス対応をしなければならないから簡単でないのか。貸しビル会社は、エレベータにシンドラーの表記があると印象が悪くなり不利益を被りそうだ。入札で安値で入るのがシ社の特徴のようだから、公共事業関係が多そうではあるのだが。


自国の商習慣を押し付けて大きな摩擦が生じるなら、撤退するのが両者の利益である。

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